ポール・マッカートニー、ガンズがカヴァーした「Live and Let Die」について語る

この曲は、ポールとリンダ・マッカートニーが共作し、1973年のボンド映画『Live and Let Die』（邦題『007／死ぬのは奴らだ』）の主題歌になり、それまでの同シリーズのテーマ曲の中で最も成功しました。それから約20年後、ガンズのカヴァー・ヴァージョンが、1991年のサード・アルバム『Use Your Illusion I」』に収録され、以後バンドのライヴに欠かせない存在になっています。

ポールの子供たちは当時、この曲を書いたのは父親だと学校で自慢しても信じてもらえなかったそうで、ポールは次のように語っています。

「実際、かなり良いカヴァー曲だと思ったよ。むしろアメリカの若いグループがカヴァーしたことに驚いたけどね。面白かったのは、子供達が学校に行って、“パパがこの曲を書いた” って言っても、“違うよ。あれはガンズ・アンド・ローゼズの曲だろ” って言われて、誰も信じてくれなかったんだ。だから、あの曲はしばらくガンズ・アンド・ローゼズのものだった。彼らがカヴァーしてくれてとても嬉しかったし、僕は昔から、自分の曲をカヴァーしてもらうのが大好きなんだ」

またポールは、ボンド映画のテーマ曲を録音し、高く評価されたシャーリー・バッシーやトム・ジョーンズ、ナンシー・シナトラらの足跡をたどることが常に野望だったと認め、次のように語りました。

「ボンド・ソングを書くのが密かな野望だったのは、ある意味で自分自身の一部をライターとして自認したいからさ。女王の結婚式に曲が必要なら、僕に任せてほしい。多くの人にとって、それに相当するのがボンド・ソングなんだ。ボンド・ソングを書いたら、ちょっとした賞賛に値するからね」