528ページに及ぶ本書では、ビートルズの解散から1981年のウイングス解散までのバンドの歴史が時系列で綴られていますが、ポールは自身の思い出を振り返るだけでなく、当時のバンド仲間、家族、主要メンバーに数十時間のインタヴューも行なっており、9枚のアルバム（1971年の『Ram』＋ウイングスの全スタジオ・アルバム7枚＋1976年のライヴ・アルバム『Wings over America』）を中心に構成されています。

また、多数の未公開写真を含む150枚の写真も掲載され、ビートルズの専門家で受賞歴のある歴史家、テッド・ウィドマーが前書きと編集を担当しました。

ポールは次の声明を発表しています。

「ウイングスの時代にタイムスリップし、この本を通じて僕らの無謀な冒険のいくつかを追体験できることをとても嬉しく思います。ビートルズ解散後にゼロから始めるのは、時にクレイジーだと感じ、非常に困難な時期には、自分の決断に疑問を抱くこともよくありましたが、バンドが良くなるにつれ、『OK、これはかなりいける』と思いました。ウイングスが本当にいいバンドになれたことを証明したのです。ビートルズと同じように大勢の観客の前で演奏し、違った形で影響を与え、とても興奮しました」