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ポール・マッカートニー、限定30名のファンを前に新作の試聴会を開催。リンゴ・スターの参加曲についても語る

記事冒頭で紹介しているのは、ポール・マッカートニーの公式YouTubeチャンネルで公開されたばかりのツアー・ダイアリー動画。カリフォルニア州クパチーノにて、アップル(勿論Macの方)のCEOであるティム・クック氏のもとを訪問した姿などが観られます。

さて本題。5月29日(金)に発売される『The Boys of Dungeon Lane(ダンジョン・レインの少年たち)』のリスニング・パーティーが開催された、という話題です。

4月16日の夜、マッカートニーは30名限定という選ばれしファンを前に、新作のリスニング・パーティーを開催しました。会場は新作のプロデュースを担当したアンドリュー・ワットがこのほどお披露目した、ロサンジェルスのダイヤモンド・ダスト・スタジオで、マッカートニーはそのワットと共に、アルバム収録曲それぞれの制作過程を自らの言葉で解説したのです。

↑プロデューサーとして関わったマッカートニーの最新作についてコメントするワットのインスタグラム。

この日、幸運な30人の参加者たちは、キャピトル・レコード・タワーからスタジオまでシャトル輸送されました。実はマッカートニー本人の来場は事前には約束されていなかったのですが、彼ら(と3人のジャーナリストたち)がこじんまりとした部屋に足を踏み入れると、ワインカラーのヴェルヴェット張りのイス2脚が置かれているのが目に入り、その後ろには3本のアコースティック・ギターが並んでいて、両側には2つの大型スピーカーが積まれているというセッティングが目に入り、これは間違いなくご本人登場では、と会場内の期待は一気に高まりました。

ワットは今回のアルバムではほぼ全編(ストリングスやオーケストレーションを除いて)マッカートニーが全ての楽器を担当したことを強調しつつ、ドラムについては1曲で、かの非常に有能なリンゴ・スターのアシストを得たことを明かしました。

マッカートニーいわく、「僕が『チャド(スミス/レッド・ホット・チリ・ペッパーズ)に声掛けるんじゃないの?』って言ったら、彼は『自分でやってみたら?』って言うんだよ。で、ノセられてやっちゃったわけ!」

「あんなことができるのはあなただけですよ、」ワットはマッカートニーのマルチ・インストゥルメンタリストぶりを手放しで称えました。謙虚なマッカートニーは「いやあ、やれる人はいるよ」と応えてから一拍置き、可愛らしく首をかしげて付け加えました。「でもそんなに多くはないかな」

↑ジョークでチャド・スミスの名前が挙がっていますが、2024年の8月20日、ニューヨークの “The Stephen Talkhouse” で、マッカートニー、ワット、スミスらが “Rockin’ In The Free World” などを演奏するジャムが実現しています。

収録曲のうち、恐らく最もノスタルジックなものを感じさせる「Down South」では、マッカートニーがかつて、ジョージ・ハリスンとジョン・レノンと一緒に度々ヒッチハイクを試み、大抵はタンクローリーの運転手に拾ってもらって、エクセター周りでウェールズやイングランド南部へと向かったものだというエピソードが語られました。彼とハリスンは一度「牛乳配達のトラックに拾われたことがあったんだ。ジョージが真ん中に座って、僕が窓側でね。ジョージの座った真下の位置にバッテリーがあって、座った途端に飛び上がったんだよ」と言いながらマッカートニーは言葉通り、座席から飛び上がって見せました。「彼は後ろ側までジッパーのついたジーンズを穿いてて、それがバッテリーとコネクトしたんだって! (後から)そのジッパーの(身体に灼きついた)痕を見せてくれたよ」
 
マッカートニーはまた、レノンが彼よりも貧しい家庭の出身であるフリをしていたというエピソードを茶化し気味に披露しました。「ジョンはいつもよく言ってたよ──彼に祝福あれ──自分は労働者階級の(ワーキング・クラス)ヒーローだってね。だけど実にはジョンは結構 “ポッシュな(=上流階級の)” 親戚がいたんだよ。リンゴはホンモノの労働者階級出身だった。ジョージと僕もある意味そうだった」とマッカートニーは言い、レノンとヒッチハイクでパリまで行った際、レノンの親戚だという人物が彼にポンと100ポンド──当時の貨幣価値では凄い大金──を与えていて、彼らは寄ってたかってそれをあっという間に溶かしてしまったと語りました。このチャーミングな曲の歌詞は、マッカートニーとハリスンがバスで出会ってヒッチハイキング友達になるという、文字通りのストーリー仕立てになっています。「 “Twist & Shout” を一緒に歌う前に、お互いのことを知る手段としては、あれは良かったんじゃないのかな」と、彼は歌を交えながらそう結びました。
そして「Home to Us」では、リンゴ・スターがドラムスで参加していること、スターとマッカートニーが大人になることについて書かれた歌詞を、一行交代で歌っていることが明かされました。ただし、マッカートニーいわく、この曲が完成をみるまでには多少の混乱があったのだそうです。
 
「リンゴに会って、アンドリューっていう奴と仕事をしてるって話をしたんだよ。そしたらリンゴがアンドリューのスタジオに来てくれて、ちょっとドラムを叩いてくれた」というのが彼の説明でしたが、その後、ちょっとした誤解から事態は思わぬ方向に進んでしまいました。スターはワットに対して、1曲作るのには十分な素材を提供したと思っていたのですが、それでは足りなかったと指摘されると「ちょっとムクれちゃってね」とマッカートニーは言います。マッカートニーはスターの演奏をとても気に入り、そこからリバプールで育ったことを題材にした曲を書き上げました。「僕らが暮らしていた辺りはちょっと荒っぽい土地柄だったけど、そこは間違いなく僕らにとっての故郷(ホーム)だったんだ」

マッカートニーはデモ音源をスターに送り、歌ってくれないかと頼んだのですが、この依頼も誤解したスターはコーラス部分のみ歌を入れた状態で送り返し、結果としてマッカートニーはスターがこの曲を気に入らなかったのだと考えてしまいました。幸い、最終的に二人は話し合いを経て行き違いを解消し、スターが再びスタジオにやって来てドラムを追加した上、二人力を合わせて、この曲を本当の意味でのコラボレーション楽曲として完成させたのです。
 
「リンゴはこれまで一度もビートルズのメンバーとデュエットしたことがなかったんだってさ」と、マッカートニーは笑いながら言いました。当然の成り行きと言えばそれまでですが、テンポの変化、転調、そしてプリテンダーズのクリッシー・ハインドとテキサスのシャーリーン・スピテリの協力を得て幾重にも重ねられたヴォーカル等も手伝って、この曲はアルバムの中で最もビートルズらしさを感じさせる仕上がりになっています。
 
アルバム『ダンジョン・レインの少年たち』は5月29日発売です。

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◆商品情報 2026年5月29日発売

ポール・マッカートニー
『ダンジョン・レインの少年たち』
Paul McCartney/The Boys of Dungeon Lane

【通常盤】CD:UICY-16448/3,300円(税込)/SHM-CD仕様

【デラックス】CD:UICY-80751/5,500円(税込)/SHM-CD仕様/日本独自企画盤/7インチ紙ジャケット仕様/封入特典予定

*直輸入盤仕様LPも取り扱い予定

試聴・予約
商品詳細
ポール・マッカートニー
『The Boys of Dungeon Lane』


Amazon Music(MAY 29 2026)
1. As You Lie There/アズ・ユー・ライ・ゼア
2. Lost Horizon/ロスト・ホライズン
3. Days We Left Behind/デイズ・ウィ・レフト・ビハインド
4. Ripples in a Pond/リップルズ・イン・ア・ポンド
5. Mountain Top/マウンテン・トップ
6. Down South/ダウン・サウス
7. We Two/ウィ・トゥー
8. Come Inside/カム・インサイド
9. Never Know/ネヴァー・ノウ
10. Home To Us/ホーム・トゥ・アス
11. Life Can Be Hard/ライフ・キャン・ビー・ハード
12. First Star of the Night/ファースト・スター・オブ・ザ・ナイト
13. Sailsman Saint/セイルズマン・セイント
14. Momma Gets By/ママ・ゲッツ・バイ
◆商品情報 2026年5月29日発売

ポール・マッカートニー『ダンジョン・レインの少年たち』

アルバムトレーラー


【LP】ポール・マッカートニー『ダンジョン・レインの少年たち』(ブラックLP)
UIJY-75392/7,150円(税込)/直輸入盤仕様/生産限定盤/帯・解説・歌詞・対訳付
試聴・予約

【LP】『ダンジョン・レインの少年たち(Amazon.co.jp限定盤)』(ホワイトLP)
PROT-7431/7,150円(税込)/直輸入盤仕様/生産限定盤/帯・解説・歌詞・対訳付
予約

【LP】『ダンジョン・レインの少年たち(タワーレコード限定盤)』(レッドLP)
PROT-7432/7,150円(税込)/直輸入盤仕様/生産限定盤/帯・解説・歌詞・対訳付
予約
商品詳細
ポール・マッカートニー
『ダンジョン・レインの少年たち』


Amazon(2026/5/29)¥7,150(直輸入盤仕様/生産限定盤)ブラックLP
商品詳細
ポール・マッカートニー
『ダンジョン・レインの少年たち』


Amazon(2026/5/29)¥7,150(直輸入盤仕様/生産限定盤)【Amazon.co.jp限定】ホワイトLP
商品詳細
ポール・マッカートニー
『ダンジョン・レインの少年たち』


タワーレコード限定盤

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『ウイングス全史 バンド・オン・ザ・ラン』

ウイングス全史 バンド・オン・ザ・ラン

8,800円

ポール・マッカートニー: 著 テッド・ウィドマー:編
商品詳細
ポール・マッカートニーズ・ウィングス
『マン・オン・ザ・ラン:オリジナル・サウンドトラック』


Amazon(2026/2/27)¥3,300/SHM-CD【メーカー特典あり】特典:ポストカード付
Amazon(2026/2/27)¥3,300/SHM-CD
商品詳細
ポール・マッカートニー&ウイングス
『ウイングス』


Amazon(2025/11/7)¥4,400(2枚組/SHM-CD)
商品詳細
ポール・マッカートニー&ウイングス
『ウイングス』


Amazon(2025/11/7)¥3,300(SHM-CD)
商品詳細
ポール・マッカートニー&ウイングス
『Wings』


Amazon(2025/11/7)¥24,200(3LPデラックス/完全生産限定盤)
商品詳細
ポール・マッカートニー&ウイングス
『Wings』
MUSIC LIFE  ザ・ビートルズ アンソロジー・コレクション

シンコー・ミュージック・ムック

MUSIC LIFE

ザ・ビートルズ アンソロジー・コレクション

B5判/144頁/予価2,310円(税込)
ビートルズ万華鏡 キーワードでめぐるファブ・フォー

キーワードでめぐるファブ・フォー

ビートルズ万華鏡

2,500円

桑原亘之介[著] 藤本国彦[監修]
マル・エヴァンズ もうひとつのビートルズ伝説

マル・エヴァンズ もうひとつのビートルズ伝説

5,500円


ケネス・ウォマック 著、松田ようこ 訳
(シンコー・ミュージック・ムック〉MUSIC LIFE ビートルズのアメリカ物語

(シンコー・ミュージック・ムック〉MUSIC LIFE  ビートルズのアメリカ物語

2,310円
ジョージ・ハリスン・インタヴューズ

ジョージ・ハリスン・インタヴューズ

3,520円
ディスカバー・ビートルズ THE BOOK

ディスカバー・ビートルズ THE BOOK

2,970円
伝説の音楽雑誌ティーンビート   ビートルズ特集保存版

伝説の音楽雑誌ティーンビート ビートルズ特集保存版

2,970円
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