「In My Life」の作曲者はポールじゃない?

ビートルズの楽曲は、ジョン・レノンとポール・マッカートニーが作詞作曲を手掛けた作品が大半を占めていますが、1965年に発表されたアルバム『Rubber Soul』のB面に収録された「In My Life」の作曲者がマッカートニーではなく、レノンだったのではないかという新たな研究結果が発表されました。

この曲の歌詞は、レノンの子供時代についてのものですが、メロディを書いたのが誰なのか、長年にわたり議論の対象になっています。

レノンは、「マッカートニーが書いたのはハーモニーとミドルエイトだけだった」と語り、マッカートニーは、「作詞がジョンで、作曲は僕」と語っていましたが、ハーバード大学で統計学を専門とするマーク・グリックマン講師と、ダルハウジー大学で数学を専門とするジェイソン・ブラウン教授が共同で分析した結果、マッカートニーの記憶には同意できないと結論づけています。

コンピューター・モデルを使い、1962年から1966年に発表されたビートルズの曲と「In My Life」のメロディ、コード進行、周波数を分析、比較したところ、マッカートニーが「In My Life」を作曲した可能性は、50分の1以下だということです。グリックマン講師は次のように語っています。

「基本的な考え方としては、音節の長短に基づいたアプローチを使い、二人の作曲の特徴を確証するために様々なデータ構造の中に楽曲を当てはめて分析した訳ですが、その結果、マッカートニーが作曲した確率は0.18(=18%)でした。要するに、レノンが作曲した事を意味しており、マッカートニーの記憶違いです」

分析によると、例えばマッカートニー作曲の「Michelle」とレノン作曲の「Help!」を比較してみると、ポールの曲はピッチが至るところで変化して複雑だが、レノンの曲は同じ音を繰り返し、ピッチにほとんど変化がなくシンプルなのだそう。

不思議なことに、同じ『Rubber Soul』に収録されている「The Word」は、実質的にはジョン・レノンの作品と言われているが、分析した結果、マッカートニーが作曲した可能性が高いそう。

ポールの広報担当者によると、ポールが今回の研究結果についてコメントする予定はないとのことです。

ビートルズではジョンとポールが共作または単独で作詞作曲しても、レノン/マッカートニーの名義を使うと二人で決めていたわけで、権利云々に発展することはありませんが、やはりファンなら楽曲の真相は知りたいところですよね。

 

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