ジョーン・バエズのフェアウェル・ツアー、スペインで幕を閉じる

米シンガー・ソングライターのジョーン・バエズ(78歳)が、7月28日のマドリード公演でフェアウェル・ツアー「Fare Thee Well」に終止符を打ち、60年に及んだ音楽キャリアの幕を閉じました。フォーク界に大きな軌跡を残したバエズは、2017年に「ロックの殿堂」入りを果たしています。

このツアーは2018年3月にスタートし、バエズは数十年にわたり演奏してきた「Diamond and Rust」や「The House of the Rising Sun」、「Joe Hill」「The Boxer」など全21曲を披露、アンコールの「Dink’s Song (Fare Thee Well)」でステージを締めくくりました。

バエズは、『ローリング・ストーン』とのインタヴューで次のように語っています。

「私の喉はどうにか持ちこたえているけど、永遠に使い続けたいとは思わないの。100歳まで喉を酷使して、ステージでポックリ逝った人を知ってるけど、私はそんな風にしてキャリアを終わりたくないわ。私は今の声が気に入っているし、50年前の声とは全然違うけど、それなりに楽しんでいるしね。声を維持するのは大変なのよ。

ヨーロッパで最後の公演をしたかったのは、アメリカで上手く行かなかった時も、ヨーロッパは私を裏切らなかったから。私はヨーロッパとそこにいるファンが大好きだし、最後のコンサートに相応しい場所だと思ったの」

今後の計画については不透明ですが、バエズは何らかの形で音楽を作り続けるそう。

「絵を描くことがメインになると思うわ。今ではだいぶ上手になったしね。今までは何をするにも十分な時間がなかったけど、この年になると、時間をかけて先のことを真剣に考えるのはすごく重要だと思うの。今の時代は、そういうことを避ける風潮があるけど、私はもっと仏教の教えに近づきたいわ」

15分におよぶマドリード公演のライヴ映像が公開されています。

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