レッド・ツェッペリンの「天国への階段」著作権侵害訴訟で米司法省がバンドを支持

「天国への階段(Stairway to Heaven)」のオープニング・メロディが、故ランディ・カリフォルニアが作曲したスピリット(Spirit)の楽曲「トーラス(Taurus)」のギター・リフに酷似しているとして、2014年にレッド・ツェッペリンがランディ・カリフォルニア側から著作権侵害の疑いで訴えられている裁判ですが、2016年にツェッペリン側が勝訴したものの、当時の陪審員らが法廷で実際に楽曲を聴いていなかったなどとしてカリフォルニア側が上訴、来月の9月23日の週に、11人の判事による再審がサンフランシスコの第9巡回控訴裁判所で行われることになっています。(6月17日MLCニュース参照)

NBCニュースによると、先週の木曜日(8月15日)、ウィリアム・バー米司法長官と米司法省が、第9巡回控訴裁判所にツェッペリン側に有利となる法廷助言者の意見書を提出しました。

2016年の裁判で、裁判長は「トーラス」が作曲されたのは、曲の楽譜のみが著作権で保護されていた昔の米国著作権法が変更される前の1967年であり、サウンド・レコーディングは1972年に著作権法が変更されるまで法律違反に該当しなかったとして、ツェッペリン勝訴の判決を下しましたが、今回提出された意見書でも、その判決が正しかったとしています。

著作権保護の適用は、両方の曲の楽譜ではなく、“録音されたヴァージョン” を実際に聴いた上で実質的に同一だった場合のみ適用されるとしており、今年6月の裁判では、2016年に行われた裁判の陪審員は、アコースティック・ヴァージョンの「トーラス」ではなく、レコーディングされたヴァージョンを聴くべきだったとしています。

来月の裁判では、11人の判事がレコーディングされた「天国への階段」と「トーラス」を聴くことになりますが、その実質的な同一性を証明することは難しく、司法省はツェッペリン側が優位になるだろうと述べています。

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