リヴァプールの “ペニー・レイン”、奴隷商人の “ジェイムス・ペニー” とは無関係

6月17日のMLCニュースでお伝えしたように、ビートルズの楽曲「ペニー・レイン」で有名になったリヴァプールの “ペニー・レイン（ペニー通り）” は、18世紀の奴隷商人ジェイムス・ペニーの名に因んで命名されたのではないかとの疑惑を呼んでいましたが、リヴァプールの国際奴隷博物館は、“ペニー・レイン” と “ジェイムス・ペニー” は無関係であるとの結論に達したと発表しました。
 
国際奴隷博物館は、次の声明を発表しています。

「リヴァプールの奴隷制度研究家であるローレンス・ウェストガフ、奴隷制度史の名誉管理人であるトニー・ティブルス、歴史家でブロガーのグレン・ハントリーらと話した結果、現時点で我々が活用できる総合的調査により、ペニー・レインとジェイムス・ペニーを結び付ける歴史的証拠は存在しないという結論に達しました」
 
地元の歴史家でツアー・ガイドのラルフ・マクドナルドによると、ペニー・レインが “ペニーズ・レイン（Pennies Lane）” として地図に現れたのは、ジェイムス・ペニーが1799年に他界してから半世紀近くも経った1840年代のことで、それ以前はリヴァプールの中心地から遠く離れた無名の通りだったため、ペニーとの繋がりを疑問視していたそうです。