ボブ・ディラン1965年の性的虐待疑惑、専門家たちが当時のタイムラインを検証

Bob Dylan Arrives in England / Airport Press Conference (April 1965) [RARE UNRELEASED FOOTAGE]


8月19日のMLCニュースでお伝えしたように、ボブ・ディランが1965年の4月~5月の6週間にわたり、NYCのチェルシー・ホテルで当時12歳だった少女を何度も性的に虐待したとして、8月13日にJ.C.という68歳の女性がマンハッタンの最高裁に訴状を提出しましたが、ディランの専門家たちが当時のタイムラインを検証し、その時期に事件が起きるのは不可能に近いと語りました。

『ボブ・ディラン大百科』などを執筆したイギリス人作家のクリントン・ヘイリンが『ローリング・ストーン』誌に語ったところによると、ディランは1965年の4月3日から24日にかけて西海岸でツアーを行ない、4月25日にはシアトルから「Don’t Look Back」ツアーのためにUKへ渡り、5月のまる1ヵ月は海外に滞在し、6月までアメリカに帰国していなかったとのこと。

その裏付けとして、4月のUK到着時に空港で行なった記者会見の模様が1967年の映画『Don’t Look Back』に収録されており、5月10日にUKツアーが終了した後は、後に妻となるサラ・ラウンズと休暇のためにポルトガルへ旅立ち、ディランは24歳の誕生日(5月24日)の前日にロンドンへ戻り、旅行中に患った病気のためにパディントンのセント・メアリー病院に入院していたそうです。

ディランが1965年の4月~5月にかけてニューヨークにいた可能性は、4月中旬の1日か2日間しかなく、「ディランは、ツアー中でなければNYCから約100マイル離れたウッドストックで大半を過ごしていました。もしNYCにいたとしても、チェルシー・ホテルではなく、グラマシーにあるマネージャーのマンションにいつも滞在していたのです。あの年の春にディランがチェルシー・ホテルに滞在するなど、6週間はもちろんのこと、1週間でさえほとんど不可能です」と語っています。

しかしながら、ディランは1965年の後半から1966年初頭にかけて、サラ・ラウンズと生まれたばかりの息子ジェシーとチェルシー・ホテルに住んでおり、J. C.が虐待を受けたとする正確な時期を間違って記憶している可能性も残っています。

J. C.の弁護士を務めるダニエル・W・アイザックスは、「Page Six」に次のように語っています。
「彼が4月に数週間ツアーをしていなかった時もありますし、それについては然るべき時期に全てが明らかになるでしょう。この申し立ては訴訟前に入念に吟味されており、我々がリサーチを行いました。関連する時期に彼がニューヨークにいたという証拠を確立することが、我々の仕事です」

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