アラン・パーソンズ・プロジェクト／ケイト・ブッシュのギタリスト、イアン・ベアンソンが69歳で死去

アラン・パーソンズ・プロジェクトや、ケイト・ブッシュのギタリストで知られるイアン・ベアンソン（Ian Bairnson）が4月7日、69歳で死去しました。

家族が訃報を伝えており、ベアンソンは長く認知症を患った末に亡くなったそうです。

ベアンソンは、スコットランド・シェトランド諸島のラーウィックで生まれ、10代の時にエジンバラでセッション・ギタリストになった後、ロンドンに移住しました。

ロンドンでは、元ベイ・シティ・ローラーズのデヴィッド・ペイトンとビル・ライアルが結成したパイロットに加入し、バンド1975年のデビュー・シングル「January」が、UKチャートの1位を記録しました。

その後ベアンソンは、パイロットのプロデューサーだったアラン・パーソンズから誘われ、アラン・パーソンズ・プロジェクト（APP）のスタジオ・メンバーになり、APP 1976年のデビュー・アルバム『Tales of Mystery and Imagination』から2014年の『The Sicilian Defence』に至るまで、全12枚のスタジオ・アルバムに参加したほか、アラン・パーソンズのソロ・アルバム4枚にも参加しました。

また、ケイト・ブッシュ1978年のデビュー作から1982年までのアルバム4枚に参加し、1978年のデビュー・シングル「Wuthering Heights」（邦題「嵐が丘」）には、ベアンソンのギター・ソロがフィーチャーされていました。

その他にも、ポール・マッカートニー＆ウィングスや、スティング、マイケル・マクドナルド、ミック・フリートウッド、ケニー・ロジャース、トム・ジョーンズ、ジョン・アンダーソンをはじめ、100枚以上のアルバムで演奏していましたが、2018年に進行性の神経疾患と診断された後、ライヴ・パフォーマンスから引退し、晩年は認知症と闘っていました。

ベアンソンの訃報を受け、アラン・パーソンズは次のように綴っています。
「僕はずっと前から、イアンが音楽的天才だと思っていました。彼が、アラン・パーソンズ・プロジェクトの全アルバムと、僕のソロ・アルバムに参加してくれたのは大きな喜びでした」

安らかなる眠りをお祈りいたします。