「Suspicious Minds」のソングライター、マーク・ジェイムスが83歳で死去

エルヴィス・プレスリー1969年の大ヒット曲「Suspicious Minds」をはじめ、数々の名曲を書いたシンガー/ソングライターのマーク・ジェイムス(Mark James)が6月8日、ナッシュヴィルの自宅にて83歳で死去しました。

ヒューストン・クロニクル紙が訃報を伝えています。

1940年にヒューストンで生まれたジェイムスは、子供時代からヴァイオリンやギターを弾くようになり、1959年には地元で演奏し、シングルをレコーディングしていました。

ソングライターとしてのキャリアが本格的にスタートしたのは、60年代後半にメンフィスのレコード・プロデューサー、チップス・モーマンの専属ソングライターになってからで、1968年に作詞作曲した「Suspicious Minds」は、当初ジェイムス自身が録音しましたが商業的に成功せず、翌1969年にプレスリーがプロデューサーのモーマンと録音したヴァージョンが、全米チャートの第1位に輝きました。この曲は、1999年に「グラミーの殿堂」入りを果たしています。

1968年には、「Hooked on a Feeling」も作詞作曲しており、幼なじみのB.J.トーマスが録音した1969年のオリジナル・ヴァージョンがチャートの5位を記録、1973年にスウェーデンのロック・バンド、ブルー・スウェードがカヴァーしたヴァージョン(邦題「ウガ・チャカ」)が、全米で第1位を獲得する国際的大ヒットになり、その後1992年公開のアメリカ映画『レザボア・ドッグス』(クエンティン・タランティーノ監督)のサントラに起用されました。

また、ジェイムスが1972年にウェイン・カーソンとジョニー・クリストファーと3人で共作した「Always on My Mind」は、同年ブレンダ・リーが初めて録音した後、プレスリーがカヴァーし、こちらのヴァージョンが初めて商業的に成功しました。

10年後の1982年には、ウィリー・ネルソンのカヴァー・ヴァージョンが、北米のカントリー・チャートでNo.1になり、共作した3人はグラミー賞の「最優秀楽曲賞」を受賞。1987年にはペット・ショップ・ボーイズがカヴァーし、UKチャートで第1位に輝きました。

ジェイムスは70年代を通じてヒット曲を書き続けましたが、その後の数十年間は映画音楽に興味を持ち、UCLAや、映画団体のアメリカン・フィルム・インスティチュートで学んでいました。

なお、アメリカの放送音楽協会(Broadcast Music , Inc.)は2000年、ジェイムスをポール・マッカートニー、エルトン・ジョン/バーニー・トーピン、ホーランド=ドジャー=ホーランド(モータウンのソングライティング・トリオ)と並ぶ20世紀のトップ・ソングライターの一人に選出し、ジェイムスは2014年に「ソングライターの殿堂」、2015年に「ナッシュヴィル・ソングライターの殿堂」入りを果たしました。

安らかなる眠りをお祈りいたします。
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