MUSIC LIFE CLUB 6th Anniversary

【ミュージック・ライフ写真館〜ML Imagesライブラリー】

アンケート御礼、3バンド+αの最前列ショット集

【ミュージック・ライフ写真館/ML Imagesライブラリー 撮影:長谷部 宏 pix : Koh Hasebe / ML images / Shinko Music】

6周年記念の御礼企画としてアンケート第2弾「KISSとエアロスミスとチープ・トリック、どれが一番好き」(6月3日MLCニュース参照)に多数の回答をお寄せいただき、本当にどうもありがとうございました! 「全部大好きなんだから、どれかひとつなんて選べるわけないだろ!」というおそらく笑顔でのお怒りの声を多数いただき、編集部としても心より感謝申し上げます。

というわけで御礼の御礼として、今回はその3バンドを中心にした「ミュージック・ライフ写真館」をお送りします! 6周年記念特設ページは今週末まで。ということで特設ページ最後の更新となります。また1年どうぞよろしくお願いします!
今回のアンケートにおいて、みなさんからのコメントで一番目立ったのが「全部好きなの!、バカッ!!」といった内容のもの。次が「お小遣いで最初に買ったレコードがコレ」という刷り込み系のアレで、ここまでは結構いらっしゃることは容易に予想できるタイプのものでしたが、「最前列で観て身も心も奪われた」的なものが思ったより多かったのです。そこにたどり着くには「アーティストに対する強い愛」に加え「相当な熱量」が最低限必要で、しかも「手に入れる運」も必要とされます。現在のようにフロアがオールスタンディングでも、人波をかき分けかき分けしたとしてもたどり着けることは稀で、ましてや椅子席会場が当たり前だった時代なら、ゲットできればまさに天にも昇る気持ち!だったことでしょう。さすがベテランのロック・ファン〜ML読者の皆さんですね。加えて観客が前列に殺到して死者を出す事故があってからは警備も一層厳しくなり、そりゃーもう自分より前には誰もいないというだけで一生の思い出になったことは間違いありません。

今回は、KISS/エアロスミス/チープ・トリック、そしてみんな大好きクイーンと、その次世代のMLを支えたデュラン・デュラン、ボン・ジョヴィ のコンサートでの最前列の風景をお送りします。写真の中でアーティストに向かって限界まで手を伸ばしている皆さんの記憶には、やはりこの瞬間が刻み込まれているのでしょうか。
■KISS

まずはKISS、目の前にジーンが!(身長188cmでしかもかなり厚底)、ポールが!(胸毛の1本1本まで見えそう)。前からは爆音、背後からは集まったファン1万人分の歓声。上から降ってくる紙吹雪も共に浴び、フィナーレには揃って4人が目の前へ。そう書いているだけでちょっと興奮してきます! 実は最前列の前に、ステージ撮影のためのカメラマンや警備のためのピット(通路)があるため、撮影の長谷部氏は最前列の観客よりも前にいるのですが。しかし一番前の席のファンにとっては関係ないでしょうね。写真から察するに、警備の関係上、自分の席でも立ち上がることは禁じられていたことが伺えます。

一連の写真は1978年2度目となる来日公演、会場は日本武道館。スタジアムや屋外フェスを除けば、コンサート会場としては長らく日本最大級の動員を誇った会場であるが故、何しろステージが非常に高い。サイドから捉えた1枚ではやはりその高さが目立ちます。アリーナのフロアに観客を入れなかった、コンサート会場として初めて使用されたビートルズ公演にあってさえ、バックステージからは非常に長い階段を登らねばならなかったそうです(故・仲本工事氏談。また、いざステージへ!という瞬間の階段を上がる4人の背中と天井中央から下がる日の丸を同時に捉えたロバート・ウィテカーによる有名な1枚なんかもあります)。アリーナにお客さんを入れるようになってからはなおさら、最後列からでもちゃんと見えるようにするためには必要な高さということなんでしょうね。

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■AEROSMITH

お次はエアロスミス。写真は初来日の1977年1〜2月。東京での会場は日本武道館で長谷部氏はそこでも撮影していましたが、編集部はバンドを京都まで追いかけ、オフだけでなく京都会館でのオンステージも撮影。1・2枚目の見上げるような角度はおそらく日本武道館です。そして以降は京都公演での撮影と思われますが、ステージと最前列の距離が武道館とは圧倒的に違い、手を伸ばせば文字通り届いてしまいそうなほど! スティーヴンは客席に落ちてしまいそうなほど前にやってきているので、超至近距離で見られたファンも多かったのでは。しかも最後の1枚では顔にズームしていますが、スティーヴンがジョーの目を見ている彼の目線までわかります。最前列にいられればこうした場面もひんぱんに気がつくのではないでしょうか。で、実際にこの会場・この距離でご覧になった方、いらっしゃいますかー?

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■CEHAP TRICK

そしてチープ・トリック。アンケートでの支持派には、「あの『at 武道館』には自分の声も入っているから!」というコメントが多く見受けられました。1万分の1とはいえ確実にそこにいるわけで、そうなると思い入れは別格でしょう!! ちょっとだけうらやましいです。例によってステージは高くやや遠めのため、下から見上げるいつもの角度。しかしリック・ニールセンはレンズを向けるとちゃんと自分から寄ってきてくれますし、最前列ならトム・ピーターソンのベースの弦がやけに多いのもしっかりと見えてしまうわけです。

4枚目からはおそらく静岡の静岡駿府会館ではないでしょうか? 振り返って客席に目をやれば、熱狂する乙女・乙女・乙女! 男性の姿は左側後方にようやく見受けられる程度で、今回のアンケートの男女比にもそれは表われていました。ステージ前のピットはやや広めのため最前列からも多少距離がありますが、この会場は横の花道が特徴的。たとえ端っこでもメンバーが来てくれたら最前列に早変わり! この辺りの皆さん、トムが来た時には嬉しかったでしょうね。

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■QUEEN

お次はクイーンです。「KISS、エアロスミス、チープ・トリックのうちではどれが好き?」というアンケートにもかかわらず、ちょっと意地悪な「でも実はクイーンの方が好き?」という設問を加えたところ、なかなかの割合の人が「Yes!」とお答えになるという結果に。踏み絵ってやはり結構効果があるもんなんですねー。でも繰り返しますが、正解は「全部好き!」ですから。

というわけで、クイーン1976年2度目の来日公演より、例によって見上げる角度の武道館ステージ。カメラマンの長谷部氏は、1975年初来日の武道館公演にも撮影で入っていたのですが、前列に殺到してきたファンの中、おしつぶされそうになっている女子を助ける際にカメラと写真をダメにしてしまったことから、その際の写真は残されていません。そのため初来日時は神戸公演の撮影許可をもらい、今度は前回のようなことがないようにと2階から撮らせてもらったというお話をなさっています。そして満を持して、2度目の日本ツアーでは武道館最前列からの撮影と相成った次第(1〜3枚め)。4・5枚めは遠くに非常口〜通路の灯りが見えることから、建物の作り的に体育館風、となると福岡の九電体育館あたりではないでしょうか。ステージが前に軽くせり出した花道のような作りで、これがあると最前列が増えますよね。そして最後はこうした最前列もあるんだなという例。メンバー日本到着時の羽田空港の様子です。危険ですからみなさんちゃんと警備員の方の言うことを聞いてくださいね。

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■DURAN DURAN

お次はデュラン・デュラン。写真は1982年の日本ツアーより、東京・今はなき旧・日本青年館でのステージ。神宮外苑は4年前の東京オリンピックに合わせて国立競技場の建て替えなど再整備が行なわれ、もはやどのあたりに建っていたのか記憶は定かではありませんが、グーグルマップのストリートヴューの過去の写真で確かめると、現在の新国立競技場・南側の緑地の当たりだったようです(リンク:2015年5月画像)。

画像を見ると、本当の最前列の席は2列分ほど使用せず、席が畳んであるのがわかります。前方への殺到を防ぐためでしょう、おそらくステージから距離をとって安全を確保して行なわれていたんですね。ちょっと残念な気もしますが、安全には変えられません。それにしても目の前数メートルにサイモン・ル・ボンが! ジョン・テイラーが!! アンディ・テイラーが!!! 写真だと熱演の汗さえ降りかかってきそうな距離に見えます。そしてステージの配置上ドラムスは一番奥にされるのが常ですが、一番前ならロジャー・テイラーの楽しげな笑顔もしっかりと見えたりもするわけですね。そして振り返るとこれまた女子・女子・女子。チープ・トリック以上に女子率が高かったのではないでしょうか。

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■BON JOVI

そして最後にボン・ジョヴィ。彼らの初来日は1984年に行なわれたフェス「SUPER ROCK '84 IN JAPAN」でのことでしたので(その時の様子は以前ミュージック・ライフ写真館でも取り上げましたので、そちらもぜひご覧ください【ミュージック・ライフ写真館】ボン・ジョヴィ、“スーパー・ロック '84 イン・ジャパン”で初来日!【ML Imagesライブラリー】)、二度目の来日となった1985年の日本ツアーより。今とは内装が全く違うようですが、渋谷公会堂かなー?(記録によると東京での公演は渋谷公会堂と中野サンプラザの2カ所だったようです)。
 
まあ何しろ超イケイケ時代のボン・ジョヴィ ですから、ジョンは客席に飛び込まんとする勢いです。コーラス部分では度々客席にマイクを向けているところが捉えられており、現場の熱気も伝わってきますね。スモークのモクモクは客席へも溢れ出し、最前列と言わず前方は別世界のようにさえ思えたのでは。そして最後は決まって全員揃ってのご挨拶。この時最前列にいた方は、きっと「いいもの見たな」と思ったはず。

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というわけで今回はアンケートの3バンドを軸に、6周年記念特設ページの最後のコンテンツとして「最前列」をテーマでお送りしました。また近くお送りしますので、「ミュージック・ライフ写真館」をどうぞお楽しみに!

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「ミュージック・ライフ写真館」では、こうして弊社のライブラリから、当時誌面を賑わせた/未公開のままだった写真を公開しています。クイーン、レッド・ツェッペリンなど、過去の公開分も併せて是非お楽しみください!

過去の「ミュージック・ライフ写真館」はこちら。
1960〜90年代にかけて、雑誌『ミュージック・ライフ』は、フォトグラファー長谷部 宏氏を中心にした撮影陣で、数多くの海外アーティストの写真を撮り続けて来ました。60年代にはビートルズ、70年代にはクイーン、KISS、チープ・トリック、ジャパン、80年代にはボン・ジョヴィやデュラン・デュラン……などなど、撮りためたポジ・フィルムやプリントは、数十万枚にも及ぶ量になります。しかもその貴重さは世界的レベルのため、海外からのリクエストも絶え間なく寄せられています。

現在我々は、そのコレクションを「ML Images」と名付け、膨大な量の写真を地道に整理整頓しつつ、貸し出すサービスを行なっており、ライブラリへアップロード済みの画像は目下約3万点で、現在も増え続けております。ご利用をご希望のメディア/展示スペースの方は、弊社までご連絡いただければ、具体的なご希望がない場合でもスタッフがお応えいたします。お気軽にご相談ください。メールはこちらから。

※個人の方へのご提供は行なっておりません。
ビートルズやクイーンを始め、60年代から80年代に活躍した洋楽アーティストの最新ニュース、ライヴ・スケジュールや本やCDの発売情報を平日は毎日更新、会員の皆様には週2回のメールマガジンで最新ニュースをお届けしています。会費は無料、皆様ぜひご登録を!

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