グレイトフル・デッド唯一の女性ヴォーカリスト、ドナ・ジーン・ゴドショウが78歳で死去

70年代にグレイトフル・デッドでヴォーカリストを務めたドナ・ジーン・ゴドショウ（Donna Jean Godchaux-MacKay）が11月2日、78歳で死去しました。
 
家族が訃報を伝えており、ゴドショウは長期にわたるガンとの闘いの末、ナッシュヴィルのホスピスにて、家族に見守られながら息を引き取ったそうです。

1947年にアラバマ州フローレンスでドナ・ジーン・サッチャーとして生まれたゴドショウは、セッション・ヴォーカリストとしてキャリアをスタートさせ、パーシー・スレッジ1966年の「When a Man Loves a Woman」（邦題「男が女を愛する時」）と、エルヴィス・プレスリー1969年の「Suspicious Minds」という2曲の全米No.1ヒットでバックコーラスを務めたほか、ボズ・スキャッグス、シェール、ジョー・テックス、ニール・ダイアモンドなど、多くのアーティストのレコーディングにも参加していました。
 
1970年にサンフランシスコのベイエリアに移住したドナは、ピアニストのキース・ゴドショウと出会って結婚し、グレイトフル・デッドのコンサートを観に行った後、ジェリー・ガルシアに夫のオーディションを依頼したところ、ガルシアがキースの演奏に感銘を受け、キースは1971年秋にバンドの正式メンバーとしてライヴに初参加しました。
 
翌1972年には、ドナもデッドのメンバーとしてバックコーラスとハーモニーを担当するようになり、ベーシストのフィル・レッシュが担当していたヴォーカルパートを引き継ぎ、主にメインヴォーカルのガルシアとボブ・ウィアーをサポートしていましたが、バンド1977年のアルバム『Terrapin Station』に収録された自身の曲「Sunrise」や、バンドがカヴァーしたロレッタ・リンの曲「You Ain’t Woman Enough」などでは、リードヴォーカルを務めました。