人間椅子、新春公開座談会~「100の質問」についてのあれこれ 『ヘドバン Premium Vol.2』発売記念トーク・イベント・レポート

和嶋:大学に入った頃に番組『夕焼けニャンニャン』が始まり、初期は国生さゆりさんとか渡辺美奈代さんとかの王道メンバーじゃない人がよかったので、今回選んだのはおニャン子クラブの初期メンバーの福永恵規さん(1曲シングルを出したけどあまりヒットせず)、永田ルリ子さん(シングルは出していないが文字が可愛いので彼女のフォント『ルリール』が流行った)、あと生稲晃子さん(水着写真掲載のアイドル雑誌別冊も購入)。昨年出した自選詩集『無情のスキャット』のトークイベントの際に漁った古い資料の中から、なぜか生稲さんの当時の住所が書いてあったステッカーを発見、なぜ書かれたのかは謎で、ちょうど生稲さんが外務政務官になられたので、「しっかりやってくださいね」ってお祝いの電話をしようかと思った(笑)。
鈴木:和嶋くんが一番熱量があったのは熊田曜子さんだと思うんだけど。
和嶋:それ20年くらい前の話、写真集もDVDも買いましたよ。
ノブ:俺が人間椅子に入った時(2004年)、熊田曜子さん一直線だったもの。
和嶋:だからアイドルは30代まで引っ張ってましたね。
梅沢:鈴木さんのアイドルは岡田有希子、石井めぐみ、三浦理恵子。石井めぐみさんだけちょっと古いですね。
鈴木:それは永作博美さんがいたribbon。三人組なのに会った時は一人いなかったので、その子のサインはマネージャーが書いてた。
和嶋:でも同じレコーディング・スタジオにアイドルがいてとりあえず感動しましたよね。
鈴木:ローリング・ストーンズとかビートルズとか、好きなバンドのLPって全部持っていそうでちょっと欠けてたりするでしょ、僕は岡田有希子さんのLPは全部持ってます。
全員:へぇ~~~。
梅沢:そこまで好きだったんですね。
鈴木:いや、そうでもないんだけど(笑)。
和嶋:鈴木君はロックのレコードもいっぱい持ってたけど、アイドルのレコードもいっぱい持ってた、聴かせてもらいに行ったもん。俺、おニャン子クラブが好きって言っても全然レコード持ってなかった。
鈴木:おニャン子クラブのジャケットのひどいところは、全員が同時に揃うことがないから、集合写真に明らかに別に何人か撮ったものをくっつけて。
和嶋:ゆうゆ(岩居由紀子)がそうでしたよね。アルバム・ジャケットなのにそのコラージュの比率とかがすごく変で、ひとしきり笑えたのを思い出しました。
鈴木:和嶋君はうちに来てひとしきり突っ込んで帰っていくんだよね、この扇風機の箱の文字が間違っている──とか。言われて初めて気がついた。文字に関してすごく拘りがあって、文字に何かあると突っ込むよね。〈葬儀屋の謳い文句がすごい変だ〉ってレコーディング最中、ずっと言ってたよね。
和嶋:〈星空のざわめき~〉じゃ浮かばれないでしょ。
梅沢:じゃあ、次はノブさん。
ノブ:僕のはいいんじゃないですか。
梅沢:せっかくだから、河合奈保子さん。(写真を投影)
全員:あ~いいですね~昭和のアイドル。
鈴木:高い声が出て、すごく歌が上手い。
和嶋:上手い方ですよ。マンドリン・クラブだった。
鈴木:さすが詳しい。
梅沢:同じ系列で柏原芳恵さん。
全員:いいですね~。
和嶋:当時も大人の人はケイちゃん好きだった。
ノブ:こういった話になると2人(和嶋、鈴木)からすごい熱量を感じるんです。僕はそこまでではないんです、他の人もそんなに知らないし。その頃はアイドルというよりアニメの方が好きで。アニメの女性じゃなくてアニメが好きだった。『銀河鉄道999』『宇宙戦艦ヤマト』『機動戦士ガンダム』とか。みんなが学校でアイドルの話をしてる時、僕は家でセル画を描いてましたから。
全員:へぇ~。
ノブ:だからアイドルって言われて思い浮かぶのは数人しかいなくて、紐解くとこういう方々で。で、これは昔から〈アイドルとか手の届かない人たちより同級生の方が絶対可愛い〉ってずっと言ってました。
和嶋:たしかに、その通りですけど、それを言うと身も蓋もないというか。アイドルを好きな人はそこにイメージを持つのも楽しいんです。
ノブ:分かります、分かります。僕はその頃、たまたま先にアニメを好きになったんで、そちらを掘り下げてしまった。
鈴木:人間椅子初代ドラマーの外崎力君もアニメが好きだった。「鉄格子黙示録」とか全然違うドラムパターンだった。
和嶋:ドラムやる人はアニメが好きでリアリスト。
鈴木:覚えて、います~か~♫、飯島真理「愛・覚えていますか」。こんなにいい曲が世の中さあるんだべか……って思ってたさ。
ノブ:そういう意味では、僕は歌ってる声優さん、例えば潘恵子さん、堀江美都子さんとかすっごい好きだった。ちょっとした握手会とか行ったことありますよ。
和嶋:そっちに行ったんですね。
ノブ:だから完全にオタクの方だったんですよ。
梅沢:お二人はアニメは?
和嶋:全然興味ないですね。ちょうどガンダムが流行った頃だったけど。
鈴木:ガンダムもエヴァンゲリオンも全部一緒に見えるもの。
和嶋:その頃からロック、洋楽に興味が行ったから。
鈴木:ジャイアント・ロボは好きだったけどね。
最初の質問で40分くらいを費やして「これだと10問くらいで終わりそうです」と梅沢さん。続く「好きな男優」「好きな女優」の質問が終わった段階でノブさんは「今日、この会やってよかったですね、二人の知らないところすごく知れて」と一言。この後、下記の質問が挙げられた。
Q:好きな歌謡曲/Q:好きなドラマ/Q:好きな食べ物/Q:好きなラーメン/Q:最近感動したことは/Q:初恋は何歳
この後の流れの中で異様な盛り上がりを見せたのが下記の質問。
Q:生まれ変わったら男と女どっちがいい?
梅沢:鈴木さんだけ「女」なんですよ。
鈴木:絶対「女」がいい。
ノブ:俺も「女」って書いてる。
梅沢:本当だ、ノブさんはどんな理由があって?
ノブ:単純に。できれば可愛い子ちゃんがいいんですけど、あらゆる人に甘えまくりたい、可愛い子ちゃんとしてちやほやされたい。で、手玉に取りたいですね男を。
和嶋:男からしたら最悪なことかも。
梅沢:鈴木さんはなぜ?
鈴木:女の人に生まれたら城田優(好きな男優)と付き合うことができる。
和嶋:それは思いつきで言ってる?
鈴木:城田優と付き合って尽くしてみたい。
ノブ:尽くす女性になりそうだものね。
鈴木:そっちがいいですね。
ノブ:料理とかも上手いし。オダギリジョー(好きな男優)は?
鈴木:にも尽くしたい。
ノブ:今、すごくいい顔した、女性を感じた。
梅沢:鈴木さんが城田優にそこまでとは。
鈴木:カッコいいじゃないですか、歌も上手いし、色白いし、背高いし、肩幅広いし、いいとこずくめ。
和嶋:(鈴木さんを指差しながら)色白いし、背高いし、肩幅広いし。
鈴木:いや、こういうんじゃなくて、一般的なああいう人に生まれたかったな。
和嶋:僕は「男」なんですね、即答ですけど、次も次も次も男でいたいかな。別に差別してるつもりはないんですけど、自分で何か表現したい、行動したいって気持ちがあるから。もちろん女性だって作家、漫画家とかたくさんいらっしゃいますけど、男ならではの力強い表現というか、決断とかそういうものをするためには男じゃなければできない、男性的表現をしたいということですかね。(鈴木さんに)女性に生まれ変わりたいと聞いてびっくりしたんですよ、それは考えたこともない。
ノブ:意外と即答でしたね。
鈴木:(和嶋さんに)なんだったら付き合いますか?
梅沢:ぎゃはははは(場内ざわめく)。
和嶋:来世でお願いしますよ。
鈴木:料理、洗濯、掃除、全部やりますよ。
和嶋:ただ、俺、来世でオダギリジョーさんみたいに生まれるかどうかは保証ないです。
鈴木:最低でも、自分より背は高く生まれて欲しいですね。
鈴木:出会うことがないな。
和嶋:いや、出会ったとしても、この人じゃない!って思う。
鈴木:お互いにね。
和嶋:俺は「(鈴木)研子を幸せにしてやれない、彼女の望む男ではない」と思う。
ノブ:俺、今、息ができないくらい笑った。
和嶋:というように、「男」は自分勝手に好きなように生きる……という甘えですかね。
ノブ:僕、熊田曜子さんそっくりになります。
和嶋:あ~~危ない、はまっていく。嘘はつかないようにしてください。
ノブ:和嶋君にそっと近づきます。
梅沢:どんなバンドなんだよって話ですよね(笑)。
和嶋:来世も見据えてますからね。グループ組めるかどうか分からないですけど。
梅沢:男女ミックスの。
ノブ:アリです。
和嶋:いいんじゃないですか。特にリズム隊が女性だと安定したリズムが出せる。
ノブ:女だてらにあのリズム隊すげーなって言われて。
和嶋:ドラムが可愛いんだよって言われて。
ノブ:熊田曜子さんに似てんだよ……三角関係らしいぞって。
和嶋:どーも揉めてるらしいぞって。
梅沢:面白すぎますよ。……いやぁ、そろそろ時間が。
和嶋:でも、俺はこの〈生まれ変わったら何になる?〉っていうのが、一番のメインテーマだと思ってますから、ここに辿り着けてよかった。
さらに「Q:私のここが変だと思う所』について
梅沢:「私のここが変」については、和嶋さんが風呂に入らない……というのを最後にトークを終えたいと思います。それで、このトークの第二弾をやってもいいですか、よきタイミングで?(場内拍手)。
鈴木:でもね、レコーディングが終わってからね、これから作曲期間に入りますので。
梅沢:レコーディング終わってから、トークとカラオケ大会を。
和嶋:いわゆる〈ニュー・アルバム・プロモーション強化月間〉があるので。
梅沢:その時にやらせていただければ。
和嶋:しかも、その時も新譜出しているのに、〈音楽の話〉しませんから!
梅沢:そういうことで半年くらいお待ちください。じゃぁ最後に一言ずつ。
ノブ:配信を見てくださった皆様、ありがとうございました。今年も頑張りますんでよろしくお願いいたします。
鈴木:ちょっとマズイことを言っちゃったかもしれませんが、そこはカットして。SNSに載せたりしないようにね。よろしくお願いします。
和嶋:とても楽しくトークができました。さっき鈴木君も言いましたが、今年アルバム制作をします。カッコいいアルバムを作りたいと思っています、待っていてください。で、今日は1月、新年の抱負ができました。「風呂に入る」にします(場内大拍手)。
この後、プレゼント大会が行なわれた。
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『ヘドバンPremium』Vol.2発売記念トーク・イベント
人間椅子 新春公開座談会〜「100の質問」についてのあれこれ
視聴期限:2025年2月6日(木) 23:59 まで視聴可能
◎配信チケット代:2,300円
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