ジョナサン・ケイン、ジャーニー最後のツアーとソロ活動を語る。スティーヴ・ペリーの参加は?

ジョナサン・ケインのジャーニーでのキャリアは、今後2年間続く『Final Frontier Tour』で幕引きを迎えることになりますが、彼は既に自分の音楽を世に送り出す準備を整えています。

2月27日、フィラデルフィア州ハーシーで上記ツアーが開始されるその前日に、キーボーディストとして、ギタリストとして、何よりジャーニーの殆どの大ヒット曲に共作者として関わってきた彼は、10年前から発表し始めたクリスチャン・ミュージックの世界に再び立ち戻り、6曲入りのEP「Only a Prayer Away」をリリースするのです。
Jonathan Cain - Only A Prayer Away (Official Video)
「(ジャーニーの活動を)丸一年オフにして、聖職者として仕事をしていたんだ。で、自分としてはもうそういう信仰に関わるものをやるつもりはなかったんだよ、キリスト崇拝をテーマにした作品はね」

「ところが、神様が放っておいてくれなかったんだ。曲が次から次へと溢れ出して来て──『こんなのはどうだ?こんなのはどうだ?』ってね。おかげでもう既にアルバム1枚分、15曲が完成してしまったんだよ。それでひとまず6曲出すことにして、多分それからもう6曲、もしかしたらアルバムも出すかも知れない。今は15曲も聴いてくれるようなヒマな人は世間にいないだろうけど、とりあえずね」

今回こうしてまとまった曲が生まれるきっかけになったのは、シティサーヴ・ネットワーク[訳注:アメリカ各地の教会やコミュニティを網羅し、キリスト教信仰に基づいて様々な支援活動を行う非営利団体]と、 ケインの妻であり聖職者のポーラ・ホワイト[訳注:2001年からドナルド・トランプ大統領のスピリチュアル・アドヴァイザーを務めている]と共に2024年のハリケーン・ヘレンによって壊滅的な被害を受けたノースカロライナ州チムニー・ロックへの災害支援に向かった際の経験だったそうです。

「町の再建が行われている様子をずっと見ていたんだ、文字通り何もかも失ってしまった人々の姿をね。みんな一緒に働いていたんだよ、1メートル近い泥に埋もれてしまっていても、誰ひとりとして涙を流したり泣き言を言ったり、不平不満を口にしたりせずに。ただただ、『目の前のこの惨状に早くカタをつけて、お互い支え合おう』っていう、本当に見上げた姿勢だった。何て感動的な光景なんだろうと思っていたら、神の囁きが聴こえたんだ、『さて、お前には何がしてやれる? 曲を書くがいい。タイトルを授けてやろう──'Amen to the Rescue' だ』ってね。家に帰る頃には1曲書き上げていたよ」

ジョナサン・ケイン公式サイト
商品詳細
ジョナサン・ケイン
「Only A Prayer Away」


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さて、『Final Frontier Tour』でケインとジャーニーは言うまでもなく、誰もが知るヒット曲の数々を全てプレイするつもりですが、それだけではありません──そして「それだけではない」というところを強調したいと彼は言います。

「90分のグレイテスト・ヒットのセットじゃなく、2時間のセットなんだ。だから僕らのレガシー・ソングを全部と、もっと最近の曲も幾つかプレイするし、『Infinity』からの曲とか、ジャーニー初期のディープな曲も入れるつもりだよ。オーディエンスを懐かしい思い出の回廊へと連れて行きたいんだ、今回はそれだけの時間があるからね」

ここ数年はバンド内で様々なドラマが繰り広げられ、とりわけケインと唯一の創立メンバーであるニール・ショーンとの間の揉め事が伝えられていますが、そうしたことは今回のツアーの遂行には一切支障にはなっていないと彼は言います。

「長年の間に僕らは別々の方向に進むようになり、それぞれの優先順位も違ってきている。そして僕は自分のプライオリティが何かを知ってるわけだ。ニールはとても野心的で、彼には彼のプライオリティがある。僕はみんなの考えを尊重するよ。ジャーニーとして再集結すれば、その違いは力になり、音楽という形で昇華される。僕らは昔からずっとそういうことができるグループだったんだ」

「と言うかね、ジャーニーの音楽はファンのものなんだよ。僕らはただの世話役なんだ。僕らにはピッカピカのファンがついているからね、それは最初から分かっていたよ。ベイビーズにいた頃から(ジャーニーの前座として)、僕は彼らのセットを観ながらいつも思ってた、『うわあ凄いな、この人たちは本当に彼らを心から愛してる』って。僕らとファンの間からは、個人間のくだらない揉め事は一切排除すべきだ。彼らは貴重な時間を割いて僕らを観に来てくれるわけで、僕らはそれに報いるべく、ベストを尽くして素晴らしい体験をお届けしたいんだよ」

ケインはまた、現在のフロントマンであるアーネル・ピネダが彼の故国フィリピンで巻き込まれている法廷闘争[訳注:フィリピン在住の妻が彼にDVを受けたと訴えを起こし、現地で裁判が進行中]についての報道をあまり深読みしないように、更に彼が先月ドラマーのディーン・カストロノヴォにSNSで送った「2026年のフェアウェルツアー、楽しんでね」というメッセージを、彼がツアーに参加しないことの証左とは考えないようにと付け加えました。「あいつは大丈夫だよ。歌うマシーンだからね。ツアーには子供たちも連れて来るって言ってる。きっと素晴らしいパフォーマンスをしてくれると思う」

『Final Frontier Tour』は現時点で60本の公演が決定していますが、これはまだほんの序の口で、2027年まで続く日程がこれからアナウンスされることになるとケインは言います。「まだこの先丸一年分、主要マーケットもこれから加わることになる」

そしてケインは、これをジャーニーの一員として最後のツアーにすることを真剣に考えていると言います(ショーンとバンドはそのまま「旅」を続ける見込み)。そこで質問。「ツアーの最後のショウが終わった時、どんな気持ちになると思いますか?」

「きっと言うんじゃないかな、『いやあ、凄い旅だったなあ』って。これだけのレガシーと名声を手にするようなグループの一員になれたことを光栄に思うよ、ロックンロールの殿堂入り含めてね。僕はそれを築き上げる手伝いをしたわけだけど、もう次に進むべき時間だ」

そして最後に、避けては通れない話題ですが、これが区切りのツアーということで、果たしてスティーヴ・ペリーが何らかの形で復帰する可能性はあるのでしょうか?

「ニールがもう打診はしたってさ。で、(ペリーは)考え中だって言ってたよ。できれば来て欲しいね。いつだって手遅れなんてことはないから。ショウは100本もあるんだし、いつどこでだってウェルカムだよ。とりあえずノーとは言わなかったって……今はそういうことで、慌てず騒がずに置くとしようよ」
 

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なお、この取材内容が報じられた翌日、スティーヴ・ペリー本人が自身のSNSを更新し、残念ながらケインを含む多くの人々の希望的観測を、以下の通りきっぱりと否定しました。

「最近出回っている噂が僕の耳にも入って来ているので、この場で皆さんに直接お話ししたいと思います。皆さんがいまだにジャーニーに対して抱いてくださる思い入れにはいつも感謝していますが、僕がバンドに復帰するという噂は全く根も葉もない誤報で、僕としてはできるだけ穏やかにこの騒ぎを鎮められたらと願っています」

「皆さんが何故そうした希望を持たれるのかは僕にもよく分かります。あのグループで僕らが共に生み出した音楽が、僕にとっても非常に大きな意味を持つものであることは間違いありません。けれど、僕は現在継続して新たなクリエイティヴ・ワークを追求しており、今の自分をそのまま投影した新しい音楽を作り上げる作業を大いに楽しんでいるところなのです」

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