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元ジェネシスのスティーヴ・ハケット、かつてフィル・コリンズがヴォーカルを担当することを拒んでいたと明かす
元ジェネシスのギタリスト、スティーヴ・ハケットがこのほど出演したポッドキャスト『Word in Your Ear』で、1975年にピーター・ガブリエルがバンドを脱退した際、リード・ヴォーカルを担うことになったフィル・コリンズが、当初非常にその役目を負うことに消極的だったと振り返りました。1970年からバンドのドラマーを務めていたコリンズによるフロント役の引き継ぎは、このロック史上最も有名なシンガーの交代劇のひとつであり、やがてジェネシスに商業的な大成功を呼び込むきっかけとなりました。
「当時のフィルは、とにかくドラマーに徹したがってたんだよ」とハケットは語ります。「おかしなもんだと思ったよ、だって彼は『オリバー!』でアートフル・ドジャー役を演じて、ずっとステージの上で観客の視線を一身に浴びてたわけだから。バンドに入って来た時だって、既にスター然としてたよ。大勢のガールフレンドやら毛皮のコートやら、何もかも欲しいままにしてさ。ところがそんな彼が、『歌い手なんかやりたくない』って言うわけだよ。『ドラマーになりたいんだ、だってそっちの方がもっと真っ当な仕事だから』ってさ。勿論、その後の展開が全く違うものになったのは皆さんご存じの通りでね」
コリンズはそれまでジェネシスの曲でハモリのパートを歌っていましたが、ハケットによれば、彼が自身の歌唱力を特にアピールすることは殆どありませんでした。それでも、彼が歌い出すと、その才能は明らかに否定のしようがないものでした。
「ある日、ガソリンを給油するために車を出そうとしてた時に、たまたま彼がヴァンの中で歌っていたんだよ」ハケットは振り返ります。「僕が『ナンだお前、凄くいい声してるじゃないか。ちょっとスティーヴ・ウィンウッドに似てるよ』って言ったら、彼は『えっ、ホントにそう思う?』って返してきた。そんなことを通じて、彼は徐々につけてきたんだと思うよ──自信てやつをね」
とはいえ、コリンズは、ガブリエルの後任選びにおける第一選択肢ではありませんでした。実のところジェネシスはこの未来のフロントマンに辿り着くまでに、多くのオプションを検討し尽くしました。
「相当な数の人々をオーディションしたもんだ」とハケットは振り返ります。「で、僕が思うに、フィルはずっと焦燥を募らせてたんだろう。確か僕らがトライデント・スタジオで、リード・シンガー不在のまま、アルバムのバッキング・トラックを録音していたある晩、彼が言い出したんだ、『試しに俺にやらせてくれないかな』って」
この時、たまたまジェネシスのレコード・レーベルの幹部の一人がその場に居合わせ、その歌声を聴いたのです。
「カリズマ・レーベルの責任者だったトニー・ストラットン・スミスが、スタジオの隅っこから顔を覗かせて、[コリンズの]歌を数小節聴いたんだ」と、ハケットは振り返ります。「彼は言ったよ、『どうやらリード・シンガーが見つかったようだね。じゃあ、俺はこれで』って。そんなこんなで、ホントにあっという間に話がまとまったんだ」
興味深いことに、プログレッシヴ・ロック界が誇る別の大物もまた、コリンズがジェネシスのシンガーを引き継ぐことになるよう、独自の働きかけを行なっていました。
「僕が初めてジョン・アンダーソンに会ったのは、フィルの最初の結婚式の時だったんだけど」ハケットはこう振り返ります。「その時彼に言われたんだ、『キミらはフィルをリード・ヴォーカルにして、新たにリード楽器奏者と、もうひとりドラマーを加えればいいんじゃない?』ってね。僕は『ああ、僕ならそうするけど、他のメンバーがそれに賛同するかどうかだね』って答えた。でもその後、幸いなことに、僕らはグループとして正しい選択をしたわけだ。そして、言うまでもないことだけど、フィルは見事に本領発揮してくれたよ」
コリンズはそれまでジェネシスの曲でハモリのパートを歌っていましたが、ハケットによれば、彼が自身の歌唱力を特にアピールすることは殆どありませんでした。それでも、彼が歌い出すと、その才能は明らかに否定のしようがないものでした。
「ある日、ガソリンを給油するために車を出そうとしてた時に、たまたま彼がヴァンの中で歌っていたんだよ」ハケットは振り返ります。「僕が『ナンだお前、凄くいい声してるじゃないか。ちょっとスティーヴ・ウィンウッドに似てるよ』って言ったら、彼は『えっ、ホントにそう思う?』って返してきた。そんなことを通じて、彼は徐々につけてきたんだと思うよ──自信てやつをね」
とはいえ、コリンズは、ガブリエルの後任選びにおける第一選択肢ではありませんでした。実のところジェネシスはこの未来のフロントマンに辿り着くまでに、多くのオプションを検討し尽くしました。
「相当な数の人々をオーディションしたもんだ」とハケットは振り返ります。「で、僕が思うに、フィルはずっと焦燥を募らせてたんだろう。確か僕らがトライデント・スタジオで、リード・シンガー不在のまま、アルバムのバッキング・トラックを録音していたある晩、彼が言い出したんだ、『試しに俺にやらせてくれないかな』って」
この時、たまたまジェネシスのレコード・レーベルの幹部の一人がその場に居合わせ、その歌声を聴いたのです。
「カリズマ・レーベルの責任者だったトニー・ストラットン・スミスが、スタジオの隅っこから顔を覗かせて、[コリンズの]歌を数小節聴いたんだ」と、ハケットは振り返ります。「彼は言ったよ、『どうやらリード・シンガーが見つかったようだね。じゃあ、俺はこれで』って。そんなこんなで、ホントにあっという間に話がまとまったんだ」
興味深いことに、プログレッシヴ・ロック界が誇る別の大物もまた、コリンズがジェネシスのシンガーを引き継ぐことになるよう、独自の働きかけを行なっていました。
「僕が初めてジョン・アンダーソンに会ったのは、フィルの最初の結婚式の時だったんだけど」ハケットはこう振り返ります。「その時彼に言われたんだ、『キミらはフィルをリード・ヴォーカルにして、新たにリード楽器奏者と、もうひとりドラマーを加えればいいんじゃない?』ってね。僕は『ああ、僕ならそうするけど、他のメンバーがそれに賛同するかどうかだね』って答えた。でもその後、幸いなことに、僕らはグループとして正しい選択をしたわけだ。そして、言うまでもないことだけど、フィルは見事に本領発揮してくれたよ」
スティーヴ・ハケット自伝 ジェネシス・イン・マイ・ベッド
3,300円
スティーヴ・ハケット(著)、上西園 誠(訳)
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