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セリーヌ・ディオン、パリでのレジデンシー公演開始。6年以上ぶりのフル・ライヴに感無量

9月12日、セリーヌ・ディオンがフランス・パリ西部近郊のナンテールに位置するパリ・ラ・デファンス・アレナで、同会場でのレジデンシー公演初日のライヴを無事遂行しました。ディオンにとってこの日のショウは、新型コロナウイルスのパンデミックによってライヴ音楽が停止に追い込まれつつあった2020年3月8日、米ニュージャージー州ニューアークで「Courage World Tour」が行なわれて以来、初めてとなるフルサイズのコンサートでした。また、ディオンがフランスでフル・コンサートを行なったのは、2017年7月にニースでフランス公演を終えた「Live 2017」ツアー以来のことです。
2024年のパリ・オリンピック開会式の最後に、エッフェル塔からエディット・ピアフの「愛の賛歌(Hymne à l’amour)」を歌ったパフォーマンスは、NBCで中継を担当していたケリー・クラークソンを涙させるほど感動的で、彼女の公の舞台への華々しい復帰を告げるものでしたが、難病を抱えながらフルコンサート──それもパリでのレジデンシー公演──を決行することは、決して容易なことではありませんでした。

2022年、ポップ界の女王セリーヌ・ディオンは、自身の抱えるスティッフ・パーソン症候群(約100万人に1人の割合で発症し、全身の機能に影響を及ぼす痙攣を引き起こす希少な神経疾患)との闘病を公表しました。この病気のため、ディオンは当時計画していたワールド・ツアーの延期を余儀なくされ、そのツアーは後に中止に追い込まれました。彼女は現在もこの病気の影響と向き合っていますが、数ヶ月にわたる集中的な身体トレーニングと発声トレーニングを経て、今年初めにパリ郊外のプレニチュード・アリーナで5週間にわたるレジデンシー公演を行なうと発表しました。その連続公演が土曜日に幕を開け、ディオンは6年半ぶりにフルセットのパフォーマンスを披露したのです。

前座なし、午後8時開演と発表されていたプレニチュード・アリーナ内の熱気は、時間が過ぎてもどんどん高まり続け、誰からともなく始まった「セリーヌ! セリーヌ! セリーヌ!」という呼び声が会場中にこだましていました。そして8時48分、ようやくステージに姿を現わしたディオンは、黒一色のドレス姿で、一言も発することなく、アリーナから湧き上がる拍手と愛情の波に身を委ねていました。彼女はほとんど身動きせず、まるで物思いにふけっているかのようで、喝采が最高潮に達する中、その頬に涙が伝うのが見えました。そこからアコースティックで「On ne change pas」(「We Don’t Change」)の冒頭の歌詞を歌い始めた時、その声は溢れる感動で震えていました。

その後彼女は英語とフランス語の楽曲を織り交ぜ、セットが進むにつれて圧倒的な高音を披露するなど、力強いパフォーマンスを見せ、観客に向かって「今日は泣かないようにするって自分に約束していたの。でも、これじゃ約束が守れないわね」とお茶目に語りました。熱狂的なファンでなくとも、彼女の示した強さ、不屈の精神、そして感情のこもった歌声には誰もが心動かされるでしょう。
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