※関連ニュースをご覧になる場合は、こちら↑のタグ(アーティスト名/項目)をクリック。

● イベント・レポート
9月11日(金)東京 @ 三省堂神保町本店
『クイーン・ライヴ・ファイル1970-1986』発売記念イベント・レポート

現在はYouTubeなどで誰でもクイーンの貴重なライヴ音源を聴いて、追体験できる幸せな状況になっています──御法川裕三

『クイーン・ライヴ・ファイル1970-1986』
写真左より御法川裕三さん、吉田聡志。
フレディ・マーキュリー在籍時のステージを、現存する335公演の音源を元に詳解した至高の追体験型ライヴ・データ読本──という「クイーン・ライヴ・ファイル1970-1986」の発売記念イベントが、著者 御法川裕三さんを迎え、MUSIC LIFE CLUBクイーン・コンシェルジュ吉田聡志の司会進行で、9月11日三省堂神保町本店に於いて開催された。
御法川さんが本書を書かれたきっかけについて、《クイーンにはライヴ・ファイル本がない》ことを先ず挙げられた。先立としてグレッグ・ブルックスによる『クイーン・ライヴ! ア・コンサート・ドキュメンタリー』という名著もあるが、ライヴ演奏やその内容までは詳細に踏み込んでいないこと、初版から30年以上経過し新たに分かったこともあり、アップデートしなければならない──と、本書を書くに至った経緯が説明された。

そういった過程を経て出来上がった『クイーン・ライヴ・ファイル1970-1986』、今回のイベントで何度も御法川さんが話されたのは、「現在はYouTubeなどで誰でもクイーンの貴重なライヴ音源を聴ける幸せな状況になっている」ということ。その中で「この本を参照しながらライヴ音源などを聴くことで、当時のクイーンを追体験できる」と強調された。

イベントは御法川さん、MLC吉田がそれぞれ選んだ《クイーンのキャリアの中でキーポイントとなるライヴ音源》を聴きながら、エピソードや感想を語る形で進められた。


◉吉田:「ジーザス」(1970年8月23日 インペリアル・カレッジ)
ジョン・ディーコンが加入前、現在聴くことができる最古の音源「ジーザス」が紹介された。同曲はクイーンのデビュー作『Queen I』のコレクターズ・エディションの中の目玉トラックとして収録されていて、本書でも一番最初に紹介されている。ここでベースを弾いたバリー・ミッチェルさんが亡くなったというニュースが今年8月に届いた。クイーンは『Queen I』が出るまで、デビュー前のアーリー・クイーンの音源は一切外部に出ていない。「バンドをやっていれば、自分たちのライヴは録音して残しておきたいはずなのに──不思議だ」と御法川さん。吉田は「もしかしたらブライアンが持っているかも?」と推察。
◉御法川:「ユール・ネヴァー・ウォーク・アローン」(1979年12月6日 リヴァプール公演)

クイーンの演奏ではないが、クイーンのリヴァプール公演で観客が自然に歌い出したのが、リヴァプールのフットボール・チームのサポーター・ソング「ユール・ネヴァー・ウォーク・アローン」。後半ではクイーンもその歌声に合わせて演奏している。

御法川さんは「オーディエンスはもしかしたら僕らのショーに参加してくれてる?とブライアンは思ったそうで、その後フレディと《観客参加型の曲を作ってみない?》と話し合っていて、それが「ウィ・ウィル・ロック・ユー」のような曲を作ったんじゃないか──」と推測した。


◉吉田:「イマジン」(1980年12月14日 フランクフルト公演)

ジョン・レノンが凶弾に倒れた1980年12月8日。その6日後14日フランクフルト公演で歌われた「イマジン」が紹介された。ロジャー・テイラーをはじめメンバー全員ビートルズからは多大な影響を受けていて、特にジョン・レノンの存在はあまりに大きかった。

御法川さんは「ジョンが亡くなった翌日、12月9日のロンドンのウェンブリー・アリーナでも演奏されていますが、ジョンの死のショックと急拵えのため演奏はメロメロです」とのこと。


◉御法川:「愛という名の欲望」(1979年12月26日 ハマースミス・オデオン)

1979年12月26日カンボジア救済コンサートから「愛という名の欲望」。NHKの『ヤング・ミュージック・ショー』でも放映された有名なライヴ映像だが、実は演奏が終わってもオーディエンスは興奮が冷めやらず再びサビの部分を大合唱し始め、それに促されてまた演奏が始まってしまう──という珍しいもの。

ここで、ライヴ中のMCの話題に。バンドのその時の状況や世間の風評に対してどういうことを言っていたのかを御法川さんが解説した。

「たとえばワールド・ツアーだと、マスコミから解散の噂を流された場合、『マスコミを信じるな! 俺たちは絶対に解散しないから』ということを何度も何度も口にするんです。そういうバンドの意気込みや真意はきちんとステージ上で話しているんだということはよくわかります。僕が聞き取れる範囲のことは本に書いてありますから、ぜひライヴ音源を聴きながら後追い体験をしていただければ──と思います」

 さらにクイーンの演奏についても解説。

「335本ライヴを聴いても演奏は一回一回違う、本当に一つたりとも同じ演奏がないというのも面白いところだと思います。基本的にロジャーとジョンには齟齬はありません、強力なリズム隊です。フレディは特に風邪をひきやすい体質だったみたいで致し方ないし、ブライアンは割とスタジオ・テイクを再現することに重きを置いているようで、真面目なんですね。それと音源の音質の評価に関しては一切しないようにしています。それをやるとブートレッグ盤を推奨しているような形になるので、演奏重視の内容で書いています。先ほど紹介した “愛という名の欲望” はオーディエンスが自分で録った音源なんですが、放送音源では聞こえなかったジョンのベースラインがよく聞こえたりというパターンもありますから」


◉吉田:「春の風」(1986年7月27日 ブダペスト公演)
『クイーン:ブダペスト』からハンガリー民謡「春の風」。先日ブダペストに行ってきた吉田が現地での話題を披露。

「春の風」は、やはり全国民が知っている曲で、誰もが小さい頃から歌っていて、日本でいえば「さくら さくら」みたいな曲。それをフレディ自らが歌ってくれたことに関しては、いまだにブダペストのクイーンのファンはすごく嬉しいことだったと言っていました。初めてこの曲の意味や、ただ単にファン・サービスではなく、1986年当時、社会主義と資本主義を分断する鉄のカーテンを乗り越えてクイーンが本当にやって来てくれたのを実感した曲だと実感しました。

現場にいたボディーガードの方からも話を聞けたんですけれど、やっぱり《ブダペストだけは大変だったんだけど、国を挙げてのコンサートだった》そうです。


最後に御法川さんは、この本の楽しみ方を解説。

「データ本として活用できる本だとは思っています。全体の構成は、アーリー・クイーンから1986年のフレディ最後の公演までをツアーごとにまとめ、最後に日本公演をまとめた章を設けています。各公演にページ番号ふって、目的のライヴ情報に素早くアクセスできる設計となっています。

カラーグラビアには日本初公開に近い初期写真も掲載されています。

サイズは手元に置いて検索しやすいよう小型にしました(その分文字が小さくなっていますが…)。

最初から読み進めていくと、バンドの歴史も俯瞰できるような内容にしてあります。読んでいて楽しい書物になってくれたら嬉しいです」


御法川さんから新たな企画アイデアが。

「このライヴ・ファイルは 86年でわざと区切りました。フレディ・マーキュリー・トリビュート・コンサートをここに加えるかどうかというのは自分の中で悩んだんですが、一応外しました。それ以降のブライアンのソロ・バンドもありますし、ロジャーのバンドもあります。もちろんポール・ロジャース、それから近年のアダム・ランバートのクイーンのコンサートたくさんあるので──『クイーン・ライヴ・ファイル2』を書いてみようかと思っています」

大拍手で「クイーン・ライヴ・ファイル1970−1986」発売記念トークイベントは終了。続いて撮影会、御法川さんのサイン会が行なわれた。

◼️『クイーン ライヴ・ファイル1970-1986』S.M.R.S.特典付き

今回の表紙には1979年の来日公演のステージから長谷部 宏撮影のベストショットが使用されていますが、S.M.R.Sでは特典としてピクチャー・カード付きで予約受付中。ピクチャー・カードは元フィルムをオリジナル通り横サイズにトリミングしたもので、大きさは書籍と同じA5サイズになります。

『クイーン ライヴ・ファイル 1970-1986』ピクチャー・カード付き

A5判/264頁/定価3,300円(税込)/9月15日発売
著者    御法川裕三 ISBN:978-4-401-65773-5

◼️ 9/15発売新刊 『クイーン ライヴ・ファイル1970-1986』詳細

仮・クイーン ライヴ・ファイル 1970-1986

クイーン ライヴ・ファイル 1970-1986

¥3,300


著者:御法川裕三
フレディ・マーキュリー在籍時のクイーンがその最終章としてネブワースの舞台に立ったあの日(1986年8月9日)から40年……。壮麗かつ革新的なスタジオ・ワークで知られる彼らだが、“創造” の場から解き放たれたバンドがひとたびライヴ・ステージへ身を移すや、そこで体現されたのはまさに “刹那” を生き抜くライヴ・バンドとしての姿だった。本書ではそんな彼らの現存するステージ音源335本(非正規音源を含む)を元に、当時のパフォーマンスを徹底レビュー。各公演の演奏内容やMCからその時々のバンドのコンディションや心情を紐解く、未曾有のクイーン研究本がここに誕生した!!

■発売中

クイーン×ミュージック・ライフ公式写真集  ディアレスト

永遠なるボヘミアン・ラプソディ

『オペラ座の夜』のすべて

監修:吉田聡志(クイーン・コンシェルジュ)
A5判/208頁/3,000円(税込)
ISBN:978-4-401-65669-1

発行:株式会社シンコーミュージック・エンタテイメント

■S.M.R.S.限定販売

永遠なるボヘミアン・ラプソディ『オペラ座の夜』のすべて(購入特典付)

2025年11月21日(『オペラ座の夜』リリース50周年記念日)発売
A5サイズ
208ページ
3,000円(税込)

MUSIC LIFE キーホルダー、MUSIC LIFE 「ボヘミアン・ラプソディ」特集小冊子付
直販サイト&イベント限定販売商品
販売サイト:SHINKO MUSIC RECORDS SHOP ※2025年9月30日予約受付開始
発行元:株式会社シンコーミュージック・エンタテイメント

■発売中

ディアレスト

クイーン×ミュージック・ライフ公式写真集 

ディアレスト

3,960円

■S.M.R.S.限定販売

S.M.R.S.限定販売

クイーン×ミュージック・ライフ公式写真集  ディアレスト(特典付スペシャル・パッケージ)

2025年10月31日発売(限定販売)
A4サイズ
240ページ
3,960円(税込)

アクリルスタンド+サイン色紙(レプリカ)付
直販サイト&イベント限定販売商品
販売サイト:SHINKO MUSIC RECORDS SHOP ※2025年9月30日予約受付開始
発行元:株式会社シンコーミュージック・エンタテイメント
絢爛のロックショー、クイーン追想録 〜二代目ディレクターの独白〜

絢爛のロックショー、クイーン追想録

〜二代目ディレクターの独白〜

2,500円

著者:松林天平
商品詳細
ロジャー・テイラー
『ヴァイオレンス・インセイン・イン・ア・ビューティフル・ワールド』


Amazon(2026/9/18)¥3,300【Amazon.co.jp限定】メガジャケ付
Amazon(2026/9/18)¥3,300
商品詳細
アダム・ランバート
『Adam』


Amazon Music(JUL 10 2026)
この記事についてのコメントコメントを投稿

この記事へのコメントはまだありません

クイーン 大事典

クイーン 大事典

3,300円
クイーン 華麗なる世界 UPDATED EDITION

クイーン 華麗なる世界 UPDATED EDITION

4,000円
クイーン全曲ガイド2 ライヴ&ソロ編

クイーン全曲ガイド2 ライヴ&ソロ編

1,760円
QUEEN in JAPAN

QUEEN in JAPAN

2,200円

RELATED POSTS

関連記事

LATEST POSTS

最新記事

ページトップ