「ウッドストック50」、新たな候補地からも開催を拒否される

6月25日のMLCニュースでお伝えしたように、ニューヨーク州オネイダ郡ヴァーノンにある競馬場「ヴァーノン・ダウンズ」を新たな開催地に予定していた「ウッドストック50」。8月16日の開催日まで40日を切り、7月8日にヴァーノンでタウン・ミーティングが開かれました。

〈Variety〉によると、「ウッドストック50」側が提出した開催許可申請書は、開催に必要な多くの条件が満たされていないために申請が拒否されており、イベントが開催される可能性はかなり低いようです。

オネイダ郡の行政官が語ったところによると、本来は3日間のフェスティバルでしたが、開催予定地にキャンプ場がないため、プロデューサー側は「6万5,000人の観客が来場する1日限りのイベントが3日間行われ、毎晩6万5,000人近くの観客が会場から退去する」と述べ、ヴァーノンでの申請手続きがカオスと化しているとか。

また行政官は、「1年から16カ月の準備期間があれば可能だが、3週間から6週間で開催するのは、公衆衛生の観点から実際には不可能に近い」と述べ、1999年に同じオネイダ郡のローム近郊で開催された「ウッドストック1999」フェスティバルが暴動と放火に見舞われたことに言及し、「1999年にもオネイダ郡でイベントが開催され、主催者の名前は今回と違うが、ほぼ同じ状況になっている」と語りました。

現在では “大惨事のレシピ” と呼ばれている「ウッドストック50」のスポークスマンによると、「ウッドストック50」の主催者側は、今夜にも今回の決定に対し不服の申し立てをする予定で、許可申請書に不備があったという発表を否定しているといいます。

「タウン・オブ・ヴァーノンからイベントの許可を拒否された件ですが、〈ウッドストック50〉は、フェスティバルの復活に対し、ある政治勢力が関係しているのではないかと信じております。我々の許可申請に不備があったとの報告がありますが、それは事実ではありません。タウン・オブ・ヴァーノンからは、我々が大半の質問事項に回答していると報告があり、先日の日曜までに、医療と安全安心計画および交通計画を提出するようにとの指示があり、その通りにいたしました。選ばれた会場、集められた資金、そしてこのイベントを支えている多くのアーティストの皆さんと共に、主催者たちは、今夜の申し立てと再申請が更なる政治的干渉を受けることなく通ることを願っております」

また、「ウッドストック50」主催者側のグレゴリー・ペックは、ミーティングで懸念された公衆衛生面に関し、次の声明を発表しています。

「地域コミュニティの方々が、公衆衛生と交通面に関して心配されていることは理解しております。ここ数週間、我々はフェスティバルの開催に必要な許可を得るためにたゆまぬ努力を続けておりますし、皆さまの懸念に対して申し分のないしっかりとした安全と交通計画を提示するために、引き続き警察および公安当局と連携していくつもりです。タウン・オブ・ヴァーノンからの率直なご意見に感謝しておりますし、〈ウッドストック50〉の最終計画段階に入るにあたり、皆さまからのコメントに引き続き対応させていただきます。この綿密な計画と地域社会の懸念に対する考慮が、安全で世界に誇れるフェスティバルの開催に繋がるものと確信しております」

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