ギャング・オブ・フォーのアンディ・ギルが64歳で死去

英ポスト・パンク・バンド、ギャング・オブ・フォーの創設メンバー／ギタリストだったアンディ・ギル（Andy Gill）が2月1日、呼吸器疾患のためロンドンの病院で亡くなりました。享年64。

ギルの訃報は、バンドがSNSで発表しています。

「我々にとってこれを書くのは非常に辛いですが、我々の素晴らしい友人で最も優れたリーダーが本日亡くなりました。11月に行われたアンディ最後のツアーは、彼が身を引くことになる唯一の方法となってしまいました」

「ギター音楽と創造的プロセスに与えた彼の影響はトップ・クラスのものであり、我々のみならず、彼の音楽を聴き、彼と仕事をした全ての人々にインスピレーションを与えました。彼のアルバムとプロダクション・ワークがそれを物語っています」

Gang of Four / Damaged Goods (EMI Version)

gang of four / anthrax

ギルとオリジナル・ヴォーカリストのジョン・キングが1976年に結成したギャング・オブ・フォーは、1978年にデビュー・シングル「Damaged Goods」をリリースし、1979年のデビュー・アルバム『Entertainment!』がUKアルバム・チャートの45位にランク・インしました。続く1981年のアルバム『Solid Gold』、1982年の『Another Day / Another Dollar』と『Songs of the Free』、1983年の『Hard』は、全米のアルバム・チャート入りを果たしています。

また、「Damaged Goods」「I Found That Essence Rare」「At Home He’s a Tourist」などは、ポスト・パンク・ジャンルの名曲になりました。

Gang of Four
Outside the Trains Don't Run on Time

ギャング・オブ・フォーは1983年に解散しましたが、ギルとキングが1987年にバンドを再編成し、以後10年間活動を続けました。その後、2004年にオリジナル・メンバー4人で再結成したものの、2008年からメンバー・チェンジが続き、2012年にはキングが脱退したため、ギルが唯一のオリジナル・メンバーになってしまいました。

バンドは昨年ニュー・アルバム『Happy Now』を発表したばかりでしたが、最近も新たなスタジオ・アルバムを完成させたところだったそうです。

ギルのスパイキーなギターに率いられたバンドの政治的な歌詞とカドのあるリズムは、R.E.M.やニルヴァーナ、レッド・ホット・チリ・ペッパーズらに影響を与え、ギャング・オブ・フォーの全アルバムでオーディオ・エンジニアとプロデューサーを務めたギルは、レッド・ホット・チリ・ペッパーズやジーザス・リザード、ストラングラーズ、キリング・ジョークなどのアルバムもプロデュースしました。

ギルの訃報を受け、多くのミュージシャンが追悼メッセージを発表しており、レッチリのフリーは、次のように綴っています（本ページ冒頭）。

「大好きなギター・プレイヤーの一人だったアンディ・ギルがこの世を去ってしまった。今すぐギャング・オブ・フォーのアルバム『Entertainment!』を大音響で聴き、踊って考えてくれ。このアルバムは俺の人生を永遠に変え、ミュージシャンとしての俺の成長に途轍もない影響を与え、ロック・バンドがどうあるべきかを教えてくれた。こんなアルバムは他にはない。俺が抜け出したかったロサンゼルスの厚いスモッグに風穴をあけてくれたんだ」

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