ウォズ(ノット・ウォズ)のシンガー、スウィート・ピー・アトキンソンが74歳で死去
Sweet Pea Atkinson『Don't Walk Away』
(ZE:1982年)
米ポップ・ロック・グループ、ウォズ(ノット・ウォズ)(Was (Not Was))のヴォーカリストの一人で、R&Bシンガーのスウィート・ピー・アトキンソン(Hillard “Sweet Pea” Atkinson)が5月5日、住んでいたロサンゼルスにて心臓発作のため死去しました。享年74。
アトキンソンはウォズ(ノット・ウォズ)のファースト・アルバムから参加し、リード・シンガーとして活躍していました。
1945年にオハイオ州で生まれたアトキンソンはデトロイトで育ち、クライスラーの工場で働きながら夜になると地元のバンドで歌っていました。その後、1979年にグレース・ジョーンズのアルバム『My Very Special Guests』に参加した後、デヴィッド・ウォズとドン・ウォズが使っていたスタジオで二人と偶然出会い、それを機にウォズ(ノット・ウォズ)に加入しています。
バンド1981年のデビュー・アルバム『Was (Not Was)』では、ハリー・ボウエンスと共にリード・シンガーを務め、1988年のアルバム『What Up, Dog?』からリリースされたリード・シングル「Walk the Dinosaur」は、ビルボードHot 100チャートで7位を記録する大ヒットになりました。
バンドがデビュー・アルバムを発表して間もなく、アトキンソンは1982年にウォズ兄弟が共同プロデュースした初ソロ・アルバム『Don’t Walk Away』をリリースしています。
また1997年には、ドン・ウォズが「Orquestra Was」名義で発表したアルバム『Forever’s a Long, Long Time』のミュージック・ビデオにクリス・クリストファーソンと出演し、このアルバムでは収録曲の大半でリード・シンガーを務めました。
一方で、シンガー/ソングライターのライル・ラヴェットと10年間ツアーを行ない、ボブ・ディランやボニー・レイット、エルトン・ジョン、ウィリー・ネルソン、ジャクソン・ブラウン、イギー・ポップらのアルバムにもヴォーカリストとして参加、そしてウォズ(ノット・ウォズ)のセッション・ギタリストだったランディ・ジェイコブズとボーン・シェイカーズ(The Bone Shakers)のメンバーとしても活動していました。
ボーン・シェイカーズは、1997年~1999年に3枚のアルバム『Book of Spells』『Shake the Planet』『Live in Seattle』を発表し、2017年と2018年には、上記3枚目のライヴ・アルバム『Live in Seattle』に参加した女性サックス奏者のミンディ・エイベアと2枚のアルバム『The Eastwest Sessions』『All I Got For Christmas Is The Blues』をリリースしています。
なお、アトキンソンが2017年に発表したカヴァー・アルバム『Get What You Deserve』が、最後のソロ作品となりました。
安らかなる眠りをお祈りいたします。
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