SpotifyのCEOダニエル・エクの発言にミュージシャンたちが物申す
リンク:Spotifyが最新の財務結果を発表、CEOの発言が大きく物議を醸す
エク氏は、「アーティストが3~4年ごとに音楽をリリースする伝統的なやり方は、ストリーミングの時代では通用しない」などと嫌味を言い、「かつて成功していたアーティストも、将来的にはそうでなくなるかもしれない」と述べました。
新型コロナの世界的なパンデミックにもかかわらず、Spotifyはここ数か月にわたり収益を伸ばしていますが、アーティストに支払われる報酬は1曲のストリーミングにつき、わずか0.00437ドルと見積もられています。それでもエク氏は、Spotifyが正当な金額を支払っていると主張し、次のように語っています。
「我々の市場には、文字通り何百万ものアーティストがいて、不満をもつ人たちの話が伝わってくる傾向にありますが、我々は話題になっている方々をめったにお見掛けしません。(Spotifyという)存在全体において、私はこれまで『ストリーミングからの収入に満足している』と言っているアーティストに一人も会ったことはありません」
「しかしながらデータを見れば、ストリーミングの収入だけで生活できるアーティストが増えているのは紛れもない事実です。ストリーミングで成功していないアーティストたちは、かつてのやり方で音楽をリリースしたいと考えている人が大半なのです」
そのコメントに対し、多くの著名なアーティストたちは、SpotifyのCEOが音楽制作のための努力を理解していないと非難しています。
トゥイステッド・シスターのフロントマン、ディー・スナイダーは、「リスナーが得をしてSpotifyを楽しむ一方で、アーティスト/クリエイターへの主な収益の流れが台無しになっている。この損害に耐えられるほど金のあるアーティストなど0.0001%くらいだろう。ダニエル・エクの解決策は、俺たちの負担で、もっと曲を書いてレコーディングしろってか? ふざけるな!」とコメント。
エク氏に音楽のキャリアがないと示唆したセバスチャン・バックは、「こいつが自分でアルバムを出したら、俺のアルバムについて奴が何というか聞いてやるよ」と言い放ち、R.E.M.のマイク・ミルズは、「『音楽イコール商品は定期的に大量生産されるべき』と、億万長者のダニエル・エクが言いやがった。くたばっちまえ」とツイート。またデヴィッド・クロスビーは、「ダニエル・エク、お前は不愉快で貪欲なクソガキだ」とリツイートしています。

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