アルゼンチン発、異色の編成と繊細なサウンドで大きな反響を呼ぶデュオ、カンデ・イ・パウロ。名門デッカから全世界待望のデビュー・アルバムリリースが決定!

昨年11月17日のMLCニュースで、レナード・コーエンのカヴァーをご紹介したアルゼンチンの異色デュオ、カンデ・イ・パウロ。いよいよ待望のアルバム・リリースが決定しました。

〈以下メイカー・インフォメーションより〉

2017年のYouTube動画が世界中で話題となり、2020年に名門デッカ・レコードと契約を果たしたアルゼンチン出身のグループ、カンデ・イ・パウロ(Cande y Paulo)。コントラバス/ヴォーカルのカンデ・ブアッソとキーボードのパウロ・カリッソからなるこの異色デュオによる待望のデビュー・アルバム『カンデ・イ・パウロ』が6月4日にリリースされることが決定。先行シングルとして「トゥージョ」が本日から配信スタートとなっている。

セルフ・タイトルド・アルバムとなった今回の『カンデ・イ・パウロ』は、ジョニ・ミッチェル、ボブ・ディラン、ハービー・ハンコック等を手掛けるラリー・クラインプロデュースのもとロサンゼルスでレコーディングされた。アンソニー・ウィルソン(g)やビクター・インドリッツォ(ds)といった名手も脇を固め、「サマータイム」や「僕は待ち人」「リミット・トゥ・ユア・ラヴ」等幅広いジャンルの楽曲を題材にこのデュオが持つシンプルでセンチメンタルなサウンドが最大限に表現されている。中でも母国アルゼンチンから生まれた「バロ・タル・ベス」と「プレグンタン・デ・ドンデ・ソイ」のエモーショナルなアレンジは必聴だ。

アルバムについて、カンデ・イ・パウロは「2017年に “バロ・タル・ベス” を初めて2人で演奏して以来、世界中でたくさんの冒険を経験してきたよ。ハリウッドでのレコーディング・セッション、世界的なパンデミック、故郷へ帰国せざるを得なくなったこと……。でも一番の冒険はたくさんの音楽を演奏し、体験したことだった。このアルバムは私たちの人生の素晴らしい瞬間を切り取ったサウンドトラックとしてずっと残ることになると思うし、それをみんなとシェア出来ることを嬉しく思っているよ。そしてこの冒険をずっと続けていくこともね!」とコメントしている。

Tuyo
また、本日配信がスタートした先行シングル「トゥージョ」は、2015年に放送されたネットフリックスのオリジナル・ドラマ『ナルコス』の主題歌として一躍人気を博したロドリーゴ・アマランテによる1曲。クラシック・ギターによるイントロからカンデの哀愁を帯びた歌声へ繋がる様が美しい出色の出来となっている。この曲について、カンデ・イ・パウロは「この曲は発表されるや世界中で受け入れられ、今や現代ラテン・アメリカのスタンダードとなっている。私たち自身の人生と響き合う部分もあって、ぜひアルバムにこの曲を入れたいと思ったんだ。ほんの数年前に書かれた曲だけど、初めて聴くとまるでずっと前から知っているような気にさせてくれる曲だ。ロドリーゴ・アマランテはとてもコンテンポラリーなサウンドをトラディショナルに聴かせる天才だと思うし、私たちのアプローチもそのシンプルさをなるべく尊重したものにしたよ。余計なアレンジは殆ど必要なかったね」と語っている。

まさに全世界待望となるデビュー・アルバムのリリースが遂に決定したカンデ・イ・パウロ。日本盤には特別にレコーディングされた限定ボーナス・トラックの収録も予定されているとのことなので、続報を待とう。

■プロフィール:カンデ・イ・パウロ(Cande y Paulo)
アルゼンチン北西部サン・フアンのキーボード奏者/コンポーザーでありサン・ファン国立大学教授・研究家のパウロ・カリッソ(Paulo Carrizo)と、女性コントラバス奏者・歌手のカンデ・ブアッソ(Cande Buasso)とのデュオ。二人が初めて共演したのは2017年、詩人でありアルゼンチン・ロックの伝説であるルイス・アルベルト・スピネッタの名曲「バロ・タル・ヴェス」(「Barro Tal Vez」)をカヴァーした映像だった。

地方のシアターで撮影されたその動画がYouTubeで1,000万再生を突破し、コントラバスとキーボードという珍しい組み合わせも話題を呼んで一躍注目を集める。

その2年後には、ラリー・クライン(ジョニ・ミッチェル、ボブ・ディラン、ハービー・ハンコック)のプロデュースによりロサンゼルスにてデビュー・シングル「バロ・タル・ヴェス」をレコーディング。カリッソのアレンジメントとブアッソのヴォーカルがエモーショナルに絡み合った比類なき出来栄えとなっている。

二人の関係は意外にも遥か昔まで遡る。二人の地元であるサン・フアンにはレコード会社が存在しないが、インディ・ミュージック・シーンは活況を呈しており、ブアッソはその状況を「大きなファミリー」と表現している。二人が出会ったのはブアッソが15歳の時で、マルチ奏者でありアレンジャーでもあるカリッソが彼女にピアノレッスンをしていた。

それから数年にわたりキーボーディストとしてブエノスアイレスの音楽シーンで名を馳せていたカリッソ。その後地元であるサン・フアンに戻り、かつての教え子だったブアッソに再び出会うこととなる。彼女は独学でオペラとジャズを学び、ヴォーカルとコントラバスのコンビネーションをマスターしていた。二人は音楽とは関係ない様々なことについても議論し、笑い合う時間を過ごしたが、それが彼らの音楽の密接性を築き上げることにもなった。

ブアッソはこのデュオについて、「チャレンジの連続だけど、楽しいわ」と語っている。「カリッソが『これは出来る?』というから私が『ええ』と答える、そしてそれが上手くいく──全てが自然と生まれてきて、驚きの連続だわ」

■リリース情報
カンデ・イ・パウロ デビュー・アルバム『カンデ・イ・パウロ』
2021年6月4日発売 SHM-CD UCCM-1263 ¥2,860(税込)
商品情報
Cande y Paulo
『Cande y Paulo』

MP3(2021/6/4)¥1,900
1. トリーティ (レナード・コーエン) Treaty
2. サマータイム (ジョージ・ガーシュウィン) Summertime
3. リミット・トゥ・ユア・ラヴ (ファイスト) Limite En Tu Amor
4. ウォーク・オン・バイ (ディオンヌ・ワーウィック) Deja Atras
5. アイ・フォール・イン・ラヴ・トゥー・イージリー (フランク・シナトラ) I Fall In Love Too Easily
6. トゥージョ (ロドリーゴ・アマランテ) Tuyo ※配信中
7. 僕は待ち人 (ヴェルヴェット・アンダーグラウンド) Estoy Esperandote
8. シュガー・マウンテン (ニール・ヤング) Sugar Mountain
9. スリル・イズ・ゴーン (レイ・ヘンダーソン) The Thrill Is Gone
10. バロ・タル・ベス (ルイス・アルベルト・スピネッタ) Barro Tal Vez ※配信中
11. プレグンタン・デ・ドンデ・ソイ (アタウアルパ・ユパンキ) Preguntan De Donde Soy
12. イントゥ・ホワイト (キャット・スティーヴンス) En Blanco Estas
※括弧内はオリジナル・アーティスト

+日本盤限定ボーナス・トラック収録予定

■カンデ・イ・パウロ リンク情報

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