ステイプル・シンガーズのパーヴィス・ステイプルズが85歳で死去

The Staple Singers『Swing Low Sweet Chariot』(Vee-Jay:1963年)
左から父ポップス、次女メイヴィス、長女クレオサ、右端が長男のパーヴィス・ステイプルズ。

伝説の米ゴスペル/R&B/ソウル・グループ、ザ・ステイプル・シンガーズの共同創設メンバーだったパーヴィス・ステイプルズ(Pervis Staples)が5月6日、イリノイ州ドルトンの自宅で亡くなりました。享年85。メイヴィス・ステイプルズのマネジメント・チームの一人、アダム・エアーズが訃報を認めていますが、死因は発表されていません。
ステイプル・シンガーズは、1948年にパーヴィスの父ローバック・“ポップス”・ステイプルズが息子のパーヴィスと3人の娘メイヴィス、イヴォンヌ、クレオサと共に結成し、パーヴィスはテノールを担当していました。当初グループはゴスペルを歌っていましたが、後によりポップなソウル/R&Bに転向し、70年代に発表した「Respect Yourself」「If You’re Ready(Come Go With Me)」「Let’s Do It Again」などがヒットしました。

また、1978年に公開されたザ・バンドのドキュメンタリー映画『ラスト・ワルツ』に出演し、ザ・バンドの代表曲「The Weight」を歌ったことでも知られています。

パーヴィスの訃報を受け、メイヴィス・ステイプルズは、『ローリング・ストーン』誌に次の声明を発表しています。
「パーヴィスは優しくコミカルで、本当に魅力的な人でした。常に他人を助け、励ますことを厭わなかった彼は、まっすぐな人として記憶されることを望んでいると思います。彼は善良な人でした。シカゴの真のレジェンドとして生き続けることでしょう」

メルヴィスによると、若い頃のパーヴィスは、サム・クックやルー・ロウルズ、ジェリー・バトラーとつるみ、夏になると街灯の下でドゥー・ワップの曲を歌っていたそうです。また、パーヴィスはボブ・ディランの友人でもあり、1965年にはステイプル・シンガーズとディランがデュエットした「A Hard Rain’s a-Gonna Fall」がレコーディングされています。

ステイプル・シンガーズは、1999年に「ロックの殿堂」入りを果たし、2005年にはグラミー賞の特別功労賞を受賞しましたが、父のポップス・ステイプルズは2000年に亡くなり、2013年にはクレオサが、2018年にはイヴォンヌが他界しており、パーヴィスの逝去により、現在ソロ活動を行なっているメイヴィス・ステイプルズだけが残りました。

安らかなる眠りをお祈りいたします。
The Staple Singers
Uncloudy Day (1956)
A Hard Rain's Gonna Fall
by The Staple Singers
from Faith and Grace
The Staple Singers
Sit down servant
商品情報
The Staple Singers
『Come Go With Me: The Stax Collection』

7LPs(2020/2/21)輸入盤
 
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