米ジャズ／R&Bミュージシャン、ジェイムズ・エムトゥーメが76歳で死去

米ジャズ／R&Bミュージシャンで、ソングライター／プロデューサー／ラジオDJでもあったジェイムズ・エムトゥーメ（James Mtume）が1月9日、76歳で死去しました。息子のファウルが訃報を認めていますが、死因などは発表されていません。

ジェイムズ・エムトゥーメは、1971年～1975年にマイルス・デイヴィスのパーカッショニストとして頭角を現し、その後、自身のR&Bバンド、エムトゥーメイ（Mtume）1983年のヒット曲「Juicy Fruit」で知られていました。

エムトゥーメは1947年にフィラデルフィアで生まれ、父はジャズ・サックス奏者のジミー・ヒースですが、母親のバーサ・フォーマンと継父のジェイムズ・“ヘン・ゲイツ”・フォーマンに育てられ、継父のフォーマンはチャーリー・パーカーのバンドでピアニストを務めていました。

継父により、子供の頃からディジー・ガレスピーやセレニアス・モンクをはじめとする著名なジャズ・ミュージシャンに紹介されていたエムトゥーメは、1969年にハービー・ハンコックらが参加した叔父アルバート・“トゥーティー”・ヒースのアルバム『Kawaida』でパーカッションを担当し、プロ・デビューを果たしました。

その後、1971年から1975年までマイルス・デイヴィスと演奏し、マイルス1972年の名盤『On the Corner』にもパーカッションで参加。また、ソニー・ロリンズやファラオ・サンダース、マッコイ・タイナー、ガトー・バルビエリらのアルバムにも参加していました。

1978年には、自身が率いるエムトゥーメイのデビュー・アルバム『Kiss This World Goodbye』をリリースし、1983年の大ヒット・シングル「Juicy Fruit」は、ノトーリアスB.I.G.の「Juicy」をはじめ、多くのヒップホップ・アーティストにサンプリングされました。

また、ソングライター／プロデューサーとしても活躍し、ロバータ・フラック＆ダニー・ハサウェイ1977年のNo.1ヒット曲「The Closer I Get to You」や、ステファニー・ミルズ1980年の大ヒット曲「Never Knew Love Like This Before」をレジー・ルーカスと共作したほか、メアリー・J・ブライジやR・ケリー、K-Ci＆JoJoの楽曲にもクレジットされています。

後年には、ニューヨークの「KISS 98.7 FM」でラジオDJを担当し、その時々で話題になっていた問題に触れていました。

安らかなる眠りをお祈りいたします。