フリートウッド・マックのツアー・キーボーディスト、ブレット・タグルが70歳で死去

フリートウッド・マックやデヴィッド・リー・ロス、リック・スプリングフィールドらのツアー・キーボーディストを務め、ギタリスト/シンガー/ソングライターでもあったブレット・タグル(Brett Tuggle)が6月19日、ガンによる合併症のため70歳で死去しました。

息子のマットが訃報を伝えており、『ローリング・ストーン』誌に次のように語っています。
「父は家族からとても愛された人で、家族は父の闘病中、ずっとそばにいました。彼は素晴らしい父親で、僕の人生に音楽をもたらしてくれました」
タグルはコロラド州デンヴァーで育ち、子供時代にクラシック・ピアノやギター、オルガンを学び、10代の頃から地元バンドで演奏していました。タグルのキャリアに大きな変化が起きたのは、1970年に参加したミッチ・ライダー&ザ・デトロイト・ウィールズとのツアーで、翌1971年にデトロイト・フィーチャリング・ミッチ・ライダー名義でリリースされたアルバム『Detroit』にもギターで参加していました。

サイドマンとしてのキャリアは、1981年にジョン・ケイ&ステッペンウルフのツアーに参加した時から本格的に始まり、その後、当時「Jessie’s Girl」が大ヒットしていたリック・スプリングフィールドと仕事をするようになりました。

1986年には、デヴィッド・リー・ロスのデビュー・アルバム『Eat ‘Em and Smile』に伴うツアー・バンドに参加し、その後もロスのセカンド・アルバム『Skyscraper』に収録された「Just Like Paradise」を共作したほか、1991年のアルバム『A Little Ain’t Enough』と 1994年の『Your Filthy Little Mouth』のツアーにも参加しました。

また1993年には、ジミー・ペイジとデヴィッド・カヴァデールのアルバム『Coverdale/Page』のサポート・ツアーで来日しています。

フリートウッド・マックのツアー・バンドには、1992年にミック・フリートウッドのサイド・プロジェクト、ザ・ズー(The Zoo)に参加したことを機に加入しました。1997年から2017年までマックのツアーに参加し、ツアー・バンドの中心的存在でしたが、スティーヴィー・ニックスからリンジー・バッキンガム寄りだと思われていたタグルは、バッキンガムの脱退に伴ってツアー・バンドを解雇され、その後バッキンガム2021年のソロ・ツアー(2021年9月7日MLCニュース参照)に参加していました。

バッキンガムは2021年9月、ワシントンD.C.の公演でタグルを次のように紹介しています。
「彼はまさに巨匠で、最高のキーボーディスト、ベーシスト、ギタリストでありシンガーです。彼はまた鮮明性と完全性をもたらし、今後も彼なしでツアーは成り立ちません。僕らは彼を死ぬほど愛しています」

なお、タグルの訃報を受け、デヴィッド・カヴァデール、リック・スプリングフィールド、ビリー・シーンらが追悼コメントを発表しています。

安らかなる眠りをお祈りいたします。
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