ギタリストのスティーヴ・モーズ、ディープ・パープル脱退を発表

「ディープ・パープルは、四半世紀以上にわたりギタリストを務めてきたスティーヴ・モーズの脱退を発表します。

スティーヴの個人的な事情により、2022年以降のバンドのスケジュールをこなすことが不可能になりました。スティーヴは数ヵ月前、妻のジャニーンが癌と闘っているという悲しい事実をバンドのファンに公表しました。彼自身の言葉によると、『僕はただ、彼女のそばにいなくてはならない』ということです。

1994年のバンド加入以来、スティーヴはバンドと共に作曲し、8枚のスタジオ・アルバムをレコーディングしました。

またスティーヴは、何年にもわたり、ディープ・パープルと多くのライヴ・レコードも録音しました。

スティーヴの脱退は、バンド、クルー、マネジメント、レコード・レーベル、そして長年にわたり彼との仕事を楽しんできた全ての人たちから非常に惜しまれることでしょう。

スティーヴは常に、世界中のパープル・ファンからの支援と愛に深く感謝しています。
真の達人……」

以下、スティーヴ・モーズの声明です。

「昨年の秋、ドイツで行なわれたパープルのライティング・セッションを突然抜け出したのは、妻が紛れもない医療危機に陥ったからでした。それから約1年、私と妻はステージ4の進行性癌と、彼女の余生のための化学療法を受け入れています。二人ともライヴに行けないことが残念ですが、自宅で状況が急変する可能性があるため、私は長期や遠距離のツアーに参加できないのです。昨年の秋、僕らが耳にした奇跡的な癌治療に望みを託し、代役のギタリストを立てることを提案しましたが、28年間バンドに在籍し、時が経つにつれ、物事の進行状態がわかるようになりました。

私はすでに、フロリダのロック・レジェンド・クルーズで、パープルとの最後のショウを行なっています。ライヴ音楽を強く支持し、すべてのショウを刺激的な経験にして下さったリスナーの皆様に感謝いたします。バンドやクルーたちと会えなくなるのは寂しいですが、ジャニーンのヘルパーであり擁護者であることは、多くの重要な点で現実に影響を及ぼしています。ジャニーンが自身の限界に順応するにつれ、いろいろな事を自分でできるようになりますので、願わくは二人で家から出て、友人たちと近場の短いツアーが出来ればと思っています。

（代役の）サイモン（・マクブライド）が確実にギグを物にしているのは知っていますが、私は今、リッチーの “Smoke On The Water” のイントロがどのように録音されたのか、その秘密を握る金庫の鍵を渡そうとしています。ただ、私は一度も開けたことがないので、鍵は正しく差し込まなければなりませんけどね」