ブラジル音楽界の象徴的シンガー、ガル・コスタが77歳で死去

コスタは、ブラジルのポピュラー音楽、演劇、映画、詩、視覚芸術における60年代トロピカリア・ムーヴメントの主要人物として知られていました。

1945年にブラジルのバイーア州で生まれたコスタは、若い頃にカエターノ・ヴェローゾやジルベルト・ジルといったトロピカリアのスターと出会い、1964年のコンサート「Nos, por exemplo」で二人と共演しました。これを機に3人のコラボレーションが始まり、その後数十年にわたり、コスタは二人が共作した曲をレコーディング/パフォーマンスし、1967年には、ヴェローゾとコラボしたアルバム『Domingo』をリリースしました。

その後も、ブラジルに広がるムジカ・ポプラール・ブラジレイラ（MPB）というポピュラー音楽・ムーヴメントの一員としてレコーディングとパフォーマンスを続け、1973年のアルバム『India』と1971年のライヴ・アルバム『Gal a Todo Vapor』は、このムーヴメントを定義づける作品になりました。

コスタは2011年、ラテン・グラミー賞の「生涯功労賞」を受賞しています。

コスタの訃報を受け、ジルベルト・ジルは、ポルトガル語で次のようにコメントしています。
「我々の妹がいなくなった。ブラジルの多くの人々が彼女の歌声に魅了されていた。今、彼女の歌声は、私たちの残りの人生、歴史の全ての時間において、我々と共にあります」