70年代フィラデルフィア・ソウルのパイオニア、トム・ベルが79歳で死去
米レコード・プロデューサー/アレンジャー/ソングライターのトム・ベル(Thom Bell)が12月22日、ワシントン州にて79歳で死去しました。
フィラデルフィアのラジオ局WDAS-FMが訃報を伝えています。
フィラデルフィアのラジオ局WDAS-FMが訃報を伝えています。

1943年にジャマイカで生まれたベルは、子供時代にフィラデルフィアに移住し、クラシック音楽を学びました。歌が好きだったベルは、10代の頃に知り合ったケニー・ギャンブル、レオン・ハフ、ダリル・ホール(ホール&オーツ)らと歌い、ヴォーカル・グループのザ・ロメオスに加入。その後クラシックの指揮者になるつもりでしたが、22歳の時、チャビー・チェッカー(ザ・ツイストのシンガー)のツアーで指揮者を務めることになりました。
その2年後、“フィラデルフィアのモータウン” を目指していたカメオ・レコードから誘われ、地元のソウル・グループ、ザ・デルフォニックスの曲をアレンジ/プロデュースすることになりました。その結果、ベルが手掛けた1969年の「La La(Means I Love You)」と「Didn’t I(Blow Your Mind)」が大ヒットし、後者の曲は翌年のグラミー賞にノミネートされました。
続いてベルは、ケニー・ギャンブルとレオン・ハフが1971年に立ち上げたフィラデルフィア・インターナショナル・レコードと仕事をするようになり、ジェリー・バトラーやオージェイズ、ダスティ・スプリンフィールドらの編曲を担当しました。
ベルとギャンブル、ハフの3人は、“ザ・マイティ・スリー(The Mighty Three)” として知られ、フィラデルフィア・ソウルの立役者となり、音楽出版社「マイティ・スリー・ミュージック」も設立しました。
また、スタイリスティックスも担当したベルは、フィラデルフィアのソングライター、リンダ・クリードとチームを組み、1971年の「You Are Everything」や1972年の「I’m Stone in Love with You」をはじめとするヒット曲を共作/プロデュースしました。
同年にはスピナーズのプロデュースも手掛けることになり、1972年の「I’ll Be Around」と「Could It Be I’m Falling in Love」、1974年の「Then Came You」(ディオンヌ・ワーウィック参加)、1976年の「The Rubberband Man」などNo.1ヒットを含めた5枚のゴールド・アルバムを制作し、1974年にグラミーの「最優秀プロデューサー賞」を受賞しました。
なお、ベルが共作した「I’ll Be Around」は、後にホール&オーツがカヴァーし、2004年のアルバム『Our Kind of Soul』に収録された同曲は、USチャートの6位を記録しています。
その2年後、“フィラデルフィアのモータウン” を目指していたカメオ・レコードから誘われ、地元のソウル・グループ、ザ・デルフォニックスの曲をアレンジ/プロデュースすることになりました。その結果、ベルが手掛けた1969年の「La La(Means I Love You)」と「Didn’t I(Blow Your Mind)」が大ヒットし、後者の曲は翌年のグラミー賞にノミネートされました。
続いてベルは、ケニー・ギャンブルとレオン・ハフが1971年に立ち上げたフィラデルフィア・インターナショナル・レコードと仕事をするようになり、ジェリー・バトラーやオージェイズ、ダスティ・スプリンフィールドらの編曲を担当しました。
ベルとギャンブル、ハフの3人は、“ザ・マイティ・スリー(The Mighty Three)” として知られ、フィラデルフィア・ソウルの立役者となり、音楽出版社「マイティ・スリー・ミュージック」も設立しました。
また、スタイリスティックスも担当したベルは、フィラデルフィアのソングライター、リンダ・クリードとチームを組み、1971年の「You Are Everything」や1972年の「I’m Stone in Love with You」をはじめとするヒット曲を共作/プロデュースしました。
同年にはスピナーズのプロデュースも手掛けることになり、1972年の「I’ll Be Around」と「Could It Be I’m Falling in Love」、1974年の「Then Came You」(ディオンヌ・ワーウィック参加)、1976年の「The Rubberband Man」などNo.1ヒットを含めた5枚のゴールド・アルバムを制作し、1974年にグラミーの「最優秀プロデューサー賞」を受賞しました。
なお、ベルが共作した「I’ll Be Around」は、後にホール&オーツがカヴァーし、2004年のアルバム『Our Kind of Soul』に収録された同曲は、USチャートの6位を記録しています。
この他にも、ディオンヌ・ワーウィック1975年のアルバム「Track of the Cat」や、デニース・ウィリアムス1982年のNo.1シングル「It’s Gonna Take a Miracle」(ロイヤレッツのカヴァー)、ジェイムス・イングラム1990年のNo.1シングル「I Don’t Have the Heart」、そしてエルトン・ジョン1979年のEP「The Thom Bell Sessions」をプロデュースし、このEPには、スピナーズのバック・ヴォーカルをフィーチャーしたヒット曲「Mama Can’t Buy You Love」がフィーチャーされていました。
80年代には、妻の病気により家族をワシントン州に移し、テンプテーションズやフィリス・ハイマン、ディー・ディー・ブリッジウォーターらをプロデュースしていましたが、仕事を徐々に減らしたベルは、90年代以降ほとんど活動せず、スナグ・アイランドという小島で暮らしていました。
ベルは2006年に「ソングライターの殿堂」入りを果たし、2016年にはグラミー賞の特別功労賞「Grammy Trustees Award」を受賞しています。
安らかなる眠りをお祈りいたします。
80年代には、妻の病気により家族をワシントン州に移し、テンプテーションズやフィリス・ハイマン、ディー・ディー・ブリッジウォーターらをプロデュースしていましたが、仕事を徐々に減らしたベルは、90年代以降ほとんど活動せず、スナグ・アイランドという小島で暮らしていました。
ベルは2006年に「ソングライターの殿堂」入りを果たし、2016年にはグラミー賞の特別功労賞「Grammy Trustees Award」を受賞しています。
安らかなる眠りをお祈りいたします。


商品詳細
Various Artists
『Ready Or Not - Thom Bell's Philly Soul Arrangements & Productions 1965-1978』
CD(2020/7/3)輸入盤
Various Artists
『Ready Or Not - Thom Bell's Philly Soul Arrangements & Productions 1965-1978』
CD(2020/7/3)輸入盤

商品詳細
スピナーズ
『Spinners:Expanded Edition』
・Amazon Music・MP3(APR 01 1973)¥1,500
・CD(2015/11/13)輸入盤
スピナーズ
『Spinners:Expanded Edition』
・Amazon Music・MP3(APR 01 1973)¥1,500
・CD(2015/11/13)輸入盤
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