アイズレー・ブラザーズの創設メンバー、ルドルフ・アイズレーが84歳で死去
アイズレー・ブラザーズそれぞれの時代の作品。左上から時計回りに『Twisting And Shouting』(UA:1963、ルドルフは右。以下同)、『Givin' It Back』(T-Neck:1971、左)、『Smooth Sailin'』(Warner Bros.:1987:左)、『Harvest For The World』(T-Neck:1976:左から3番目)。
伝説的ソウル/R&Bグループ、アイズレー・ブラザーズ(The Isley Brothers)の創設メンバーでシンガー/ソングライターのルドルフ・アイズレー(Rudolph Isley)が10月11日、84歳で死去しました。
家族によると、ルドルフは10月11日の朝、自宅で就寝中に安らかに息を引き取ったそうですが、メディアは心臓発作で亡くなったと伝えています。
家族によると、ルドルフは10月11日の朝、自宅で就寝中に安らかに息を引き取ったそうですが、メディアは心臓発作で亡くなったと伝えています。
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オハイオ州シンシナティで生まれ育ったルドルフは、幼い頃から教会で歌い始め、10代でアイズレー・ブラザーズのメンバーとして、兄弟のオーケリー、ロナルド、ヴァーノンと歌っていました。
しかしながら4男のヴァーノンが1955年に13歳で事故死し、残された3人は1957年にレコード契約を探しにニューヨークへ移り、RCAレコードと契約した後、1959年にデビュー・アルバム『Shout!』をリリースし、3人が共作したタイトル曲「Shout」がヒットしました。続いてカヴァー曲の「Twist & Shout」がトップ40入りを果たし、1966年にはモータウンからリリースした「This Old Heart of Mine」もヒットしましたが、モータウンからは2枚のアルバムしかリリースされず、グループは独自レーベルのTネック・レコードからリリースした楽曲で大きな成功を収め、1969年のヒット曲「It’s Your Thing」がグループ初のグラミー賞を受賞し、1975年のアルバム『The Heat Is On』が初のNo.1アルバムになりました。
グループが最も大規模だった80年代初期には、3人に加え、弟のアーニーとマーヴィン・アイズレー、クリス・ジャスパー(ルドルフの妻の弟)も在籍していましたが、1984年にアーニー、マーヴィン、クリスが脱退し、アイズレー・ジャスパー・アイズレー(Isley-Jasper-Isley)を結成。1986年には、長男のオーケリーが心臓発作により48歳で他界し、ショックを受けたルドルフは、2枚のアルバムをレコーディングした後1989年に脱退し、キリスト教の牧師になりました。
そのため、ルドルフ脱退後にグループに残っていたのは、ロナルドと、アイズレー・ジャスパー・アイズレー解散後(1988年)に戻ったアーニーとの二人だけになり、その後マーヴィンが90年代に復帰したものの、2010年に他界しました。
結果的にロナルドとアーニーが活動を続けることになり、ルドルフは1992年にグループのメンバーとして「ロックの殿堂」入りを果たしましたが、亡くなる間際まで「The Isley Brothers」の名前の商標を巡ってロナルドと法廷闘争を繰り広げていました。
この訴訟は、ルドルフがロナルドに対し、「実際には両者が共同所有している『The Isley Brothers』の商標をロナルドが裏で勝手に登録した」と主張するもので、訴状によると、ルドルフは創設メンバーのオーケリーとロナルドと共に “慣習法上の共同経営者として” グループを運営し、すべての経費、利益、事業の管理を共有していましたが、オーケリーの死後、彼の権利がルドルフとロナルドに平等に引き継がれ、それぞれがグループと商標の所有権の50%を受け取り、「相手方の同意なしにグループまたは商標の利用に関する取引を結ぶ権限はない」とされていたそうです。
しかしながらロナルドが2021年11月、ルドルフに断りなく、“音楽をフィーチャーした映像記録および視聴覚記録” のために商標の独占的権利の登録を個人名で申請し、その申請が2022年8月に米国特許商標局によって承認・登録されたため、ルドルフは宣言的判決と関連する救済を求めていました。
訴状によると、ルドルフは80年代に脱退したものの、2018年には数百万ドル規模の音楽出版契約を結んだほか、最近では「Shout」を巡るライセンス契約の交渉など、グループ資産のプロモーションと管理に積極的に取り組み続けていたそうで、「Shout」は2023年のスーパーボウルのコマーシャルに使用されていました。
それでもロナルドの弁護士は、グループには常に2人以上のメンバーがいたため、ルドルフがロナルドと常に50%の所有権を共有してきたという彼の議論は真実ではないと主張し、弁護士の書簡には、「商標の所有者とは、その商標を使用するサービスに申請する人物であり、登録時またはその間近に商業目的で商標を実際かつ積極的に使用している者です。我々の調査によると、ルドルフ・アイズレーは1986年以来、商標を使用しておらず、アイズレー・ブラザーズ・ブランドの一部でもなく、兄のオーケリーが他界して以来、アイズレー・ブラザーズとパフォーマンスを行なっていません。たとえルドルフが商取引で商標を使用している間に商標を申請しても、所有者が少なくとも3年間、商取引での商標の使用を中止した場合は商標の放棄が発生するため、最終的に商標が放棄されたことになるでしょう。ロナルドは自分とアーニー・アイズレーに関連するグッズのみを販売しており、彼はルドルフをバンドのメンバーだった期間に限り、ビジネスに受け入れたいとしています」と綴られていました。
その後、『People』誌がルドルフとロナルドの両弁護士にコメントを求めていましたが、返答がないままになっていました。
安らかなる眠りをお祈りいたします。
しかしながら4男のヴァーノンが1955年に13歳で事故死し、残された3人は1957年にレコード契約を探しにニューヨークへ移り、RCAレコードと契約した後、1959年にデビュー・アルバム『Shout!』をリリースし、3人が共作したタイトル曲「Shout」がヒットしました。続いてカヴァー曲の「Twist & Shout」がトップ40入りを果たし、1966年にはモータウンからリリースした「This Old Heart of Mine」もヒットしましたが、モータウンからは2枚のアルバムしかリリースされず、グループは独自レーベルのTネック・レコードからリリースした楽曲で大きな成功を収め、1969年のヒット曲「It’s Your Thing」がグループ初のグラミー賞を受賞し、1975年のアルバム『The Heat Is On』が初のNo.1アルバムになりました。
グループが最も大規模だった80年代初期には、3人に加え、弟のアーニーとマーヴィン・アイズレー、クリス・ジャスパー(ルドルフの妻の弟)も在籍していましたが、1984年にアーニー、マーヴィン、クリスが脱退し、アイズレー・ジャスパー・アイズレー(Isley-Jasper-Isley)を結成。1986年には、長男のオーケリーが心臓発作により48歳で他界し、ショックを受けたルドルフは、2枚のアルバムをレコーディングした後1989年に脱退し、キリスト教の牧師になりました。
そのため、ルドルフ脱退後にグループに残っていたのは、ロナルドと、アイズレー・ジャスパー・アイズレー解散後(1988年)に戻ったアーニーとの二人だけになり、その後マーヴィンが90年代に復帰したものの、2010年に他界しました。
結果的にロナルドとアーニーが活動を続けることになり、ルドルフは1992年にグループのメンバーとして「ロックの殿堂」入りを果たしましたが、亡くなる間際まで「The Isley Brothers」の名前の商標を巡ってロナルドと法廷闘争を繰り広げていました。
この訴訟は、ルドルフがロナルドに対し、「実際には両者が共同所有している『The Isley Brothers』の商標をロナルドが裏で勝手に登録した」と主張するもので、訴状によると、ルドルフは創設メンバーのオーケリーとロナルドと共に “慣習法上の共同経営者として” グループを運営し、すべての経費、利益、事業の管理を共有していましたが、オーケリーの死後、彼の権利がルドルフとロナルドに平等に引き継がれ、それぞれがグループと商標の所有権の50%を受け取り、「相手方の同意なしにグループまたは商標の利用に関する取引を結ぶ権限はない」とされていたそうです。
しかしながらロナルドが2021年11月、ルドルフに断りなく、“音楽をフィーチャーした映像記録および視聴覚記録” のために商標の独占的権利の登録を個人名で申請し、その申請が2022年8月に米国特許商標局によって承認・登録されたため、ルドルフは宣言的判決と関連する救済を求めていました。
訴状によると、ルドルフは80年代に脱退したものの、2018年には数百万ドル規模の音楽出版契約を結んだほか、最近では「Shout」を巡るライセンス契約の交渉など、グループ資産のプロモーションと管理に積極的に取り組み続けていたそうで、「Shout」は2023年のスーパーボウルのコマーシャルに使用されていました。
それでもロナルドの弁護士は、グループには常に2人以上のメンバーがいたため、ルドルフがロナルドと常に50%の所有権を共有してきたという彼の議論は真実ではないと主張し、弁護士の書簡には、「商標の所有者とは、その商標を使用するサービスに申請する人物であり、登録時またはその間近に商業目的で商標を実際かつ積極的に使用している者です。我々の調査によると、ルドルフ・アイズレーは1986年以来、商標を使用しておらず、アイズレー・ブラザーズ・ブランドの一部でもなく、兄のオーケリーが他界して以来、アイズレー・ブラザーズとパフォーマンスを行なっていません。たとえルドルフが商取引で商標を使用している間に商標を申請しても、所有者が少なくとも3年間、商取引での商標の使用を中止した場合は商標の放棄が発生するため、最終的に商標が放棄されたことになるでしょう。ロナルドは自分とアーニー・アイズレーに関連するグッズのみを販売しており、彼はルドルフをバンドのメンバーだった期間に限り、ビジネスに受け入れたいとしています」と綴られていました。
その後、『People』誌がルドルフとロナルドの両弁護士にコメントを求めていましたが、返答がないままになっていました。
安らかなる眠りをお祈りいたします。
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商品詳細
アイズレー・ブラザーズ
『エッセンシャル・アイズレー・ブラザーズ』
・Amazon Music・MP3(AUG 03 2004)¥2,500
・CD(2004/10/6)¥3,455
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商品詳細
アイズレー・ブラザーズ
『ハーヴェスト・フォー・ザ・ワールド』
・Amazon Music・MP3(MAY 29 1976)¥1,800
・CD(2010/11/24)¥1,568(紙ジャケット仕様)
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![ディスク・コレクション ファンク](https://www.musiclifeclub.com/global-image/units/img/127874-5-20181026174541_b5bd2d435e3c96.jpg)
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