伝説のファンク・ミュージシャン、スライ・ストーンが82歳で死去

商品情報 スライ&ザ・ファミリー・ストーン『フレッシュ』(Epic:1973)
Amazon Music(JUN 30 1973)/Amazon(2015/7/22)¥1,617[CD]
米ファンク・バンド、スライ&ザ・ファミリー・ストーン(Sly & The Family Stone)のフロントマンで、伝説的シンガー/ソングライター/ミュージシャンのスライ・ストーン(Sly Stone)が6月9日、ロサンゼルスにて82歳で死去しました。
家族が訃報を伝えており、ストーンはCOPD(慢性閉塞性肺疾患)など持病との長い闘病生活の末、3人の子供たち、親友、親戚に囲まれ、安らかに息を引き取ったそうです。
ストーンは先日、スライ&ザ・ファミリー・ストーン1967年のライヴ・アルバム『The First Family:Live At Winchester Cathedral 1967』が、7月18日に発売されることが発表されたばかりでした(6月9日MLCニュース)。
家族が訃報を伝えており、ストーンはCOPD(慢性閉塞性肺疾患)など持病との長い闘病生活の末、3人の子供たち、親友、親戚に囲まれ、安らかに息を引き取ったそうです。
ストーンは先日、スライ&ザ・ファミリー・ストーン1967年のライヴ・アルバム『The First Family:Live At Winchester Cathedral 1967』が、7月18日に発売されることが発表されたばかりでした(6月9日MLCニュース)。

スライ・ストーン(本名:Silvester Stewart)は1943年にテキサス州デントンで生まれ、幼少期に家族とカリフォルニア州ヴァレーホに移住し、子供時代からきょうだいと演奏活動を始めました。
その後、1952年に弟のフレディ、妹のローズとロレッタとゴスペル・シングルをレコーディングしたストーンは、高校時代に音楽的才能を開花させ、マルチプレイヤーとして、ドゥーワップ・グループのヴィスケンズ(The Viscaynes)を含む数々のバンドで演奏していました。
高校卒業後、ベイエリアのコミュニティ・カレッジで音楽を学び、サンフランシスコの音楽シーンで頭角を現し始め、ソウル・ラジオ局KSOLのDJとして働いていたストーンは、ドニー(ディオンヌ)・ワーウィック、マーヴィン・ゲイ、チャビー・チェッカーといった大物アーティストのキーボード奏者としても活躍するようになり、またオータム・レコードのスタッフ・プロデューサーも務め、グレイス・スリックの最初のバンド、ザ・グレイト・ソサエティ(The Great Society)などを手掛けました。
1966年、ストーンと弟のフレディは、当時それぞれが所属していたバンドを統合し、スライ&ザ・ファミリー・ストーンを結成。バンドは、ストーンがキャリア初期に接した様々なアーティストの影響を融合させたサウンドを追求し、エネルギッシュで高揚感のあるファンキーなアレンジメントで、ポピュラー音楽の草分け的存在になりました。
評論家から高評価を得た1967年のデビュー・アルバム『A Whole New Thing』はチャート入りを逃しましたが、1968年のセカンド・アルバム『Dance to the Music』のタイトル曲がUSチャートの8位を記録、1969年のアルバム『Stand!』に収録された「Everyday People」がUSチャートで初の1位に輝き、60年代を象徴するアンセムになりました。
またバンドは、1969年のウッドストックにも出演し、60年代後半のサイケデリック・ブームのアイコンとして確固たる地位を築きましたが、ストーンの薬物中毒など様々な問題をかかえることにもなり、ストーンの音楽は新たな方向へと向かい始めました。
その後、1971年にリリースした画期的なアルバム『There’s a Riot Goin’ On』(邦題『暴動』)は、ストーンの名声とレコード業界への不満、当時のヴェトナム戦争や経済的混乱などに直面したアメリカ人の幻滅を反映し、音楽的にはマイルス・デイヴィスやハービー・ハンコック、プリンス、イギー・ポップなど多くのアーティストに影響を与え、同作はUSチャートで1位を獲得した後、1999年に「グラミーの殿堂」入りを果たし、2001年にプラチナ認定されました。
続いて1973年のアルバム『Fresh』もヒットしましたが、それまでに個人的な限界を迎えていたストーンのキャリアは衰退の一途をたどり、1975年にリリースした初ソロ・アルバム『High on You』でカムバックを試みたものの成功せず、80年代には薬物所持で2度逮捕されました。
その後、隠遁生活を送っていたストーンは、1993年にスライ&ザ・ファミリー・ストーンが「ロックの殿堂」入りを果たした際、式典には出席しましたが、それ以降2006年まで公の場に姿を現さず、2006年にファミリー・ストーンのトリビュートでパフォーマンスを行なったものの、彼の状況は不安定なままで、2011年にはホームレス状態にあると報じられていました。
しかしながら、晩年のストーンはクエストラヴと親交を深め、クエストラヴは、スライ&ザ・ファミリー・ストーンのコンサート映像をフィーチャーした2021年公開の音楽ドキュメンタリー『Summer of Soul』(2021年4月2日MLCニュース)や、ストーンの生涯を描いたドキュメンタリー『Sly Lives!』を監督し、後者の作品は、今年2月からHuluで配信されています(1月28日MLCニュース)。
ストーンのキャリアに浮き沈みがあったのは明らかですが、彼のレガシーは絶大なもので、ポピュラー音楽への影響は計り知れません。
安らかなる眠りをお祈りいたします。
その後、1952年に弟のフレディ、妹のローズとロレッタとゴスペル・シングルをレコーディングしたストーンは、高校時代に音楽的才能を開花させ、マルチプレイヤーとして、ドゥーワップ・グループのヴィスケンズ(The Viscaynes)を含む数々のバンドで演奏していました。
高校卒業後、ベイエリアのコミュニティ・カレッジで音楽を学び、サンフランシスコの音楽シーンで頭角を現し始め、ソウル・ラジオ局KSOLのDJとして働いていたストーンは、ドニー(ディオンヌ)・ワーウィック、マーヴィン・ゲイ、チャビー・チェッカーといった大物アーティストのキーボード奏者としても活躍するようになり、またオータム・レコードのスタッフ・プロデューサーも務め、グレイス・スリックの最初のバンド、ザ・グレイト・ソサエティ(The Great Society)などを手掛けました。
1966年、ストーンと弟のフレディは、当時それぞれが所属していたバンドを統合し、スライ&ザ・ファミリー・ストーンを結成。バンドは、ストーンがキャリア初期に接した様々なアーティストの影響を融合させたサウンドを追求し、エネルギッシュで高揚感のあるファンキーなアレンジメントで、ポピュラー音楽の草分け的存在になりました。
評論家から高評価を得た1967年のデビュー・アルバム『A Whole New Thing』はチャート入りを逃しましたが、1968年のセカンド・アルバム『Dance to the Music』のタイトル曲がUSチャートの8位を記録、1969年のアルバム『Stand!』に収録された「Everyday People」がUSチャートで初の1位に輝き、60年代を象徴するアンセムになりました。
またバンドは、1969年のウッドストックにも出演し、60年代後半のサイケデリック・ブームのアイコンとして確固たる地位を築きましたが、ストーンの薬物中毒など様々な問題をかかえることにもなり、ストーンの音楽は新たな方向へと向かい始めました。
その後、1971年にリリースした画期的なアルバム『There’s a Riot Goin’ On』(邦題『暴動』)は、ストーンの名声とレコード業界への不満、当時のヴェトナム戦争や経済的混乱などに直面したアメリカ人の幻滅を反映し、音楽的にはマイルス・デイヴィスやハービー・ハンコック、プリンス、イギー・ポップなど多くのアーティストに影響を与え、同作はUSチャートで1位を獲得した後、1999年に「グラミーの殿堂」入りを果たし、2001年にプラチナ認定されました。
続いて1973年のアルバム『Fresh』もヒットしましたが、それまでに個人的な限界を迎えていたストーンのキャリアは衰退の一途をたどり、1975年にリリースした初ソロ・アルバム『High on You』でカムバックを試みたものの成功せず、80年代には薬物所持で2度逮捕されました。
その後、隠遁生活を送っていたストーンは、1993年にスライ&ザ・ファミリー・ストーンが「ロックの殿堂」入りを果たした際、式典には出席しましたが、それ以降2006年まで公の場に姿を現さず、2006年にファミリー・ストーンのトリビュートでパフォーマンスを行なったものの、彼の状況は不安定なままで、2011年にはホームレス状態にあると報じられていました。
しかしながら、晩年のストーンはクエストラヴと親交を深め、クエストラヴは、スライ&ザ・ファミリー・ストーンのコンサート映像をフィーチャーした2021年公開の音楽ドキュメンタリー『Summer of Soul』(2021年4月2日MLCニュース)や、ストーンの生涯を描いたドキュメンタリー『Sly Lives!』を監督し、後者の作品は、今年2月からHuluで配信されています(1月28日MLCニュース)。
ストーンのキャリアに浮き沈みがあったのは明らかですが、彼のレガシーは絶大なもので、ポピュラー音楽への影響は計り知れません。
安らかなる眠りをお祈りいたします。

商品詳細
Sly Stone(著)、Questlove(はしがき)
英語版 『Thank You(Falettinme Be Mice Elf Agin):A Memoir』
・Amazon Kindle版(英語版)(2023/10/17)¥3,034
・Amazon(2023/10/17)洋書[ハードカヴァー]
Sly Stone(著)、Questlove(はしがき)
英語版 『Thank You(Falettinme Be Mice Elf Agin):A Memoir』
・Amazon Kindle版(英語版)(2023/10/17)¥3,034
・Amazon(2023/10/17)洋書[ハードカヴァー]

商品詳細
Sly & The Family Stone
『Sly And The Family Stone - The First Family:Live At The Winchester Cathedral 1967』
・Amazon Music(JUL 18 2025)
・Amazon(2025/7/18)輸入盤CDSly & The Family Stone
『Sly And The Family Stone - The First Family:Live At The Winchester Cathedral 1967』
・Amazon Music(JUL 18 2025)
1. I Ain’t Got Nobody
2. Skate Now
3. Show Me
4. What Is Soul?
5. I Can’t Turn You Loose
6. Try A Little Tenderness *
7. Baby I Need Your Loving
8. Pucker Up Buttercup
9. Saint James Infirmary
10. I Gotta Go Now(Up On The Floor)/Funky Broadway
*CD Only Bonus Track
2. Skate Now
3. Show Me
4. What Is Soul?
5. I Can’t Turn You Loose
6. Try A Little Tenderness *
7. Baby I Need Your Loving
8. Pucker Up Buttercup
9. Saint James Infirmary
10. I Gotta Go Now(Up On The Floor)/Funky Broadway
*CD Only Bonus Track


商品詳細
スライ&ザ・ファミリー・ストーン
『ハイヤー! 』
・Amazon Music(2013/8/26)-
・Amazon(2013/8/28)¥6,796[4CDs]
スライ&ザ・ファミリー・ストーン
『ハイヤー! 』
・Amazon Music(2013/8/26)-
・Amazon(2013/8/28)¥6,796[4CDs]

商品詳細
スライ&ザ・ファミリー・ストーン
『スタンド!』
・Amazon Music(1969/5/3)
・Amazon(2013/3/6)¥1,639[CD]
スライ&ザ・ファミリー・ストーン
『スタンド!』
・Amazon Music(1969/5/3)
・Amazon(2013/3/6)¥1,639[CD]
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