プリティ・シングスのフロントマン、フィル・メイが75歳で死去

グループのオフィシャル・サイトtheprettythings.comより。


 

60年代にデビューし、サイケデリック・ロック期に活躍、ガレージ・ファンからも愛され続ける英ロック・バンドのプリティ・シングス(The Pretty Things)で、長年ヴォーカリストを務めていたフィル・メイ(Phil May)が5月15日、入院していたノーフォーク州の病院で亡くなりました。享年75。

 

バンドのマネジメントが発表した声明によると、自粛生活を送っていたメイは、サイクリング中に転倒して股関節の手術を受け、その後合併症を起こして亡くなったそうです。

 

英ケント州生まれのフィル・メイは、1963年にローリング・ストーンズの元ベーシストだったディック・テイラーとプリティ・シングスを結成し、翌1964年にはシングル「Rosalyn」と「Don’t Bring Me Down」がそれぞれUKチャートの41位と10位を記録するヒットになりました。
 

メイが主に作詞を担当した1968年のサイケデリック・アルバム『S. F. Sorrow』は、史上初のロック・オペラとして知られています。

商品情報


The Pretty Things
『S.F. Sorrow』

MP3(1968/11/30)¥1,600

60年代から70年代にかけて8枚のスタジオ・アルバムをリリースしましたが、80年代から2015年までは4枚のアルバムしか発表しておらず、バンドは2018年に解散を発表しました。同年12月13日にロンドンのO2アリーナで行なったラスト公演には、特別ゲストとしてヴァン・モリソンやデヴィッド・ギルモアが出演し、その模様はライヴ作品『The Final Bow』に収録されましたが、この公演がフィル・メイ最後のステージとなってしまいました。
 

バンドは、同期のストーンズやビートルズほどイギリスで名声を得た訳ではありませんでしたが、デヴィッド・ボウイやボブ・ディラン、ラモーンズ、エアロスミス、ジミ・ヘンドリックスなど多くのミュージシャンから愛され、中でもデヴィッド・ボウイは、1973年のアルバム『Pin Ups』で「Rosalyn」と「Don’t Bring Me Down」をカヴァーしたほか、代表曲「Oh! You Pretty Things」や「The Pretty Things Are Going to Hell」でもバンド名をタイトルに入れています。

 

メイの訃報を受け、キンクスのデイヴ・デイヴィスは、「非常に悲しい知らせだ。彼はとても才能のある人で、彼の死は非常に惜しまれることだろう。私はショックを受けている」とツイートしています。

 

The Pretty Things
Don't Bring Me Down

Pretty Things
"Midnight To Six Man" 66

The Pretty Things-Rosalyn

S.F. Sorrow Is Born
(Mono Version)

 

商品情報


The Pretty Things
『Parachute』

MP3(1999/1/1)¥1,600

商品情報

 

The Pretty Things 

『Emotions』

CD(2019/7/17)¥1,815

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