クワイエット・ライオットのフランキー・バネリ、闘病の末68歳で死去
クワイエット・ライオットのドラマー、フランキー・バネリが8月20日、膵臓ガンのため68歳で亡くなりました。
8月19日のMLCニュースでお伝えしたように、バネリは昨年4月から膵臓ガンと闘い、入退院を繰り返した後、最近では自宅で脳卒中のリハビリを行なっていました。
家族は次の声明を発表しています。
「彼は16ヵ月にわたる闘病に畏敬の念を抱くほど最後まで勇敢に立ち向かい、できるだけ長くライヴ演奏を続けていました。標準的な化学療法が効かなくなり、一連の脳卒中によって治験の継続が不可能となりました。8月20日午後7時18分、ロサンゼルスで妻と娘に見守られながら、息を引き取りました」
1951年にニューヨークのクイーンズに生まれたバネリは、70年代半ばにロサンゼルスへ移住し、1973年に故ランディ・ローズが結成したクワイエット・ライオットに1982年から加入。バンド1983年のアルバム『Metal Health』は、初のメタル・アルバムとして全米チャートの第1位に輝き、600万枚以上を売り上げました。
バンドは何度か解散を繰り返しましたが、バネリが中心となって2010年に新たなラインナップで再結成し、2019年にもアルバム『Hollywood Cowboys』をリリースしました。
なお、紆余曲折のあったバンドの歴史は、バネリの妻レジーナ・ラッセルが監督した2015年のドキュメンタリー『Quiet Riot : Well Now You’re Here, There’s No Way Back』に描かれています。
2014年、ニューポート映画祭にて。中央がレジーナ・ラッセル、その右側がバネリ。
フランキー・バネリ公式フェイスブック・ページより。
またバネリは、ヘヴィ・メタル・バンドのW.A.S.P.やビリー・アイドルのドラマー、ファスター・プッシーキャットとステッペンウルフのツアー・ドラマーとしても活躍していました。
様々なミュージシャンが追悼メッセージを発表しており、クワイエット・ライオットの元ベーシスト、ルディ・サーゾは、次のようにコメントしています。
「僕のヒーローで良き指導者、クワイエット・ライオットのブラザーだったフランキー・バネリは今、安らかに眠り痛みから解放された。この測り知れない喪失感に対処するため、また後日コメントします」
ポール・スタンレー「彼の訃報はとても悲しい。彼は病状についてオープンに報告し、治療や体調の後退を勇敢に潔く乗り越えた」
グレン・ヒューズ「ブラザーのフランキー・バネリが亡くなり非常に悲しい。フランキーは、ヒューズ/スロール(Hughes : Thrall)のアルバムでドラムを演奏してくれた。フランキーよりも忠実で尊敬に値し、勇敢で献身的な人はいなかった。俺の思いは言葉に出来ないが、フランキーへの愛を皆でシェアしよう」
この他、ディー・スナイダー、セバスチャン・バック、デヴィッド・カヴァデール、トム・モレロら多くのミュージシャンや、親しかったバンドの公式アカウントがSNSで哀悼の意を表しており、それらはこちらの記事にまとめられています。



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