伝説のジャズ・ベーシスト、ゲイリー・ピーコックが85歳で死去
米ジャズ・ベーシストのゲイリー・ピーコック(Gary Peacock)が9月4日、ニューヨーク州北部の自宅で亡くなりました。享年85。
家族が米ラジオ局のNPRに訃報を伝える声明を発表していますが、死因は公表されていません。
ピーコックは、キース・ジャレット、アルバート・アイラー、ビル・エヴァンス、トニー・ウィリアムズ、マーク・コープランドなど、20世紀を代表する最も著名なジャズ・ミュージシャンらと共演し、レコーディングを行なっていました。
アイダホ生まれのピーコックはワシントン州で育ち、卒業後は陸軍に召集され、ドイツの駐屯地でジャズ・トリオのピアニストとして演奏していましたが、ベーシストが辞めたことをきっかけにベースに転向しました。1956年に除隊した後ロサンゼルスへ移り、アート・ペッパーやバド・シャンクらと活動し、1962年にニューヨークへ移住。
ニューヨークでは、カナダ人フリー・ジャズ・ピアニストのポール・ブレイや、マイルス・デイヴィスらと共演し、ビル・エヴァンスのアルバム『Trio 64』や、アルバート・アイラーの『Spiritual Unity』などで演奏したほか、ドラマーのポール・モチアンとも定期的にコラボしていました。
ピーコック1970年のファースト・ソロ・アルバム『Eastward』は、日本滞在中にドラマーの村上寛とピアニストの菊地雅章と東京でレコーディングした作品でした。

また1977年には、キース・ジャレットとジャック・ディジョネットと アルバム『Tales of Another』をレコーディングし、ジャズのスタンダードに焦点を当てたことから、“スタンダーズ・トリオ”として知られるようになり、その後20年以上にわたり多くのアルバムをリリースしています。

ピーコックは晩年もソロ・アーティストやコラボレーターとして活動を続け、2017年に発表したアルバム『Tangents』が、バンドリーダーとしての最後のアルバムになりました。


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