「ピーター・バラカンが選んだ音楽映画フェスティヴァル」に『歌と映像で読み解くブラック・ライヴズ・マター』の著者藤田正さんが登壇

ピーター・バラカン氏監修の、音楽映画ばかりを集めた映画祭「Peter Barakanʼs Music Film Festival」が7月、東京・角川シネマ有楽町で開催されるニュースは5月12日MLCニュースでお伝えしましたが、弊社刊『歌と映像で読み解くブラック・ライヴズ・マター』の著者である藤田正さんが登壇されます。

藤田正さんの登壇は、7月10日『Our Latin Thing』上映後、ピーター・バラカン氏の司会で、同作についての解説をなさいますので、どうぞお楽しみに。

映画『ビリー』本国ヴィジュアル
なお、この映画祭で上映される映画『Billie ビリー』は、不世出のジャズ・シンガー、ビリー・ホリデイのドキュメンタリーで、60年代に収録された彼女に関する200時間に及ぶ未発表インタビューと、新たに復元されたカラー映像や写真で構成されています。彼女の代表作「奇妙な果実」は黒人へのリンチによる殺人をドキュメントしたもので、「奇妙な果実」を歌うシーンを含めてこれまで見たことがないライヴも必見の映画です。『Billie ビリー』は日本初公開、この映画祭で期間中ほぼ毎日上映されます。

「ブラック・ライヴズ・マター」を理解するために音楽や映像などカルチャーの側面から掘り下げた『歌と映像で読み解くブラック・ライヴズ・マター』の表紙はそんなビリー・ホリデイになっています。また藤田さんは映画『Billie ビリー』に関しての解説をnoteにお書ですので、そちらも是非ご一読ください。

note
ビリー・ホリデイの最新ドキュメンタリー『Billie』。「黒人であり、女」という二重の差別に生きた歌姫の真実
〈公式インフォメーションより〉

何年か前からやりたいと話していた音楽映画祭がついに実現することになりました。音楽を題材としたド キュメンタリーもあり、コンサート映画もあり、音楽シーンを描いた劇映画もあり、しかも様々な時代と ジャンルを網羅したライン・アップになっています。中には日本未公開の作品も、滅多に見る機会のない ちょっと珍しい作品もあり、音楽ファン、映画ファン、共に喜んでいただけると思います。なかなか生の 音楽を楽しめなくなっているこのコロナ禍で、大きなスクリーンで、いい音で、ぜひ体験してください。

──ピーター・バラカン

今回の映画祭では、注目すべき日本初公開の作品が2本あります。ひとつは「奇妙な果実」を歌うシーンを含め、本邦初公開のライブ映像や知られざる逸話がふんだんに盛り込まれたビリー・ホリデイのドキュ メンタリー映画『Billie ビリー』。そしてもうひとつは9月に劇場公開予定の『MINAMATA(原題)』で 脚光を浴びる写真家ユージン・スミスが、50年代後半にニューヨークにあったロフトでセロニアス・モ ンクはじめ多くのジャズ・ミュージシャンたちの貴重な写真や音声を記録していたことを紹介する『ジャズ・ロフト』

その他、現在 Netflix で配信されているミシェル・オバマのドキュメンタリー映画『マイストーリー(原 題:Becoming)』の音楽を担当したジャズ・ミュージシャンのカマシ・ワシントンとバンド・メンバー に LA フィルも加えた16人編成のオーケストラを従えたライヴ映像『カマシ・ワシントン「Becoming」 ライブ』、昨年日本で公開になり話題となった1958年のニューポート・ジャズ・フェスティヴァルを 撮影した『真夏の夜のジャズ 4K』といったジャズに関する作品。日本でも話題になった27歳で逝去し た歌手エイミー・ワインハウスのドキュメンタリー映画『AMY エイミー』、音楽界のトップスターを影で支えて来たバックシンガーたちにスポットを当てた『バック・コーラスの歌姫(ディーバ)たち』、グリーンランドで植⺠地支配に反対を訴え続けた先住⺠ロック・バンド、スミについてのドキュメンタリー『サウンド・オブ・レボリューション グリーンランドの夜明け』といったアーティストにスポットを当てた作品。さらにはニューヨークのサルサ界の大物バンド、ファニア・オール・スターズの1972年のコンサート映像映画『Our Latin Thing』、ネイティヴ・アメリカンのミュージシャンがいかにアメリカのポピュラー音楽に影響を与えていたかを数々の貴重インタヴューと合わせて紹介した『ランブル 音楽界を揺 るがしたインディアンたち』、太平洋とインド洋の島々の音楽文化を紹介した『大海原のソングライン』、宮古島に伝わる「古謡」と「神歌」を歌う現地の島人たちの映像を収めた『スケッチ・オブ・ミャーク』、1960年代のロンドンを俳優マイケル・ケインが数多くの映像と音楽を使って紹介する『マイ・ジェネレーション ロンドンをぶっとばせ!』、1970年代後半の「ロック・アゲインスト・レイシズム」が企画した大規模な「国⺠戦線」に向けての抵抗コンサートを描いた『白い暴動』、1970年代 のイングランド北部で人気を博したソウル音楽に合わせたダンス・シーンを描いた劇映画『ノーザン・ソウル』などジャンルを超えて、ピーター・バラカンさんが本当に面白いと思った作品だけを厳選して上映します。上映スケジュールや、チケット情報などは後日改めて発表予定です。

Thelonious Monk and Hall Overton working in the Jazz Loft, 1959. 映画『ジャズ・ロフト』より 
©︎ W. Eugene Smith, 1959 (c) The Heirs of W. Eugene Smith. 映画『ジャズ・ロフト』より

【映画祭詳細】

Peter Barakanʼs Music Film Festival


日時:2021年7月2日(金)―7月15日(木) 
会場:角川シネマ有楽町(ビックカメラ有楽町 8 階) 
主催:マーメイドフィルム、コピアポア・フィルム、VALERIA 
配給:コピアポア・フィルム  宣伝: VALERIA 
協力:ディスクユニオン、KADOKAWA

公式 HP:Peter Barakanʼs Music Film Festival
公式 TW:@barakansmff

【上映作品】全14作品
『Billie ビリー』原題:Billie *日本初公開!2020年9月9日MLCニュース
『ジャズ・ロフト』原題:The Jazz Loft According to W. Eugene Smith *日本初公開!
『AMY エイミー』原題:AMY
『真夏の夜のジャズ 4K』原題:Jazz On A Summerʼs Day
『ランブル 音楽界を揺るがしたインディアンたち』原題:RUMBLE : The Indians Who Rocked the World(2020年6月11日MLCニュース
『バックコーラスの歌姫(ディーバ)たち』原題:20 Feet From Stardom
『Our Latin Thing』原題:Our Latin Thing
『大海原のソングライン』原題:Small Island, Big Song
『スケッチ・オブ・ミャーク』英題:Sketches Of Myahk
『サウンド・オブ・レボリューション グリーンランドの夜明け』原題:Sumé : Mumisitsinerup nipaa
『マイ・ジェネレーション ロンドンをぶっとばせ!』原題:My Generation
『ノーザン・ソウル』原題:Northern Soul(2019年2月9日MLCニュース
『白い暴動』原題:White Riot(2020年3月3日MLCニュース
『カマシ・ワシントン 「Becoming」ライブ』原題:Kamasi Washington's Becoming for Michelle Obama』

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