ジャニス・ジョプリンと活動していたシンガー/ソングライターのパウエル・セント・ジョンが80歳で死去

60年代半ばにテキサス州オースティンのフォーク/ボヘミアン音楽シーンで活躍したシンガー/ソングライターのパウエル・セント・ジョン(Powell St. John)が8月22日、80歳で死去しました。
1940年にヒューストンで生まれたセント・ジョンは、1959年にテキサス大学に通うためにオースティンへ移り、60年代初期から、ジャニス・ジョプリンとラニー・ウィギンズをフィーチャーしたフォーク・ブルース・トリオのウォーラー・クリーク・ボーイズ(Waller Creek Boys)でヴォーカルとハーモニカを担当していました。

その後、サイケデリック・ガレージ・バンドのコンカールー(Conqueroo)を共同設立したほか、オースティンのサイケデリック・バンド、13thフロア・エレヴェーターズのトミー・ホールから依頼され、自身が書いた「Slide Machine」や「Kingdom of Heaven」「You Don’t Know(How Young You Are)」などをバンドに提供していました。

1966年にはサンフランシスコへ移住し、カントリー/ブルース・シンガーのトレーシー・ネルソンとブルース・ロック・バンドのマザー・アースを結成、バンドが2枚目のアルバムを発表した後に脱退しました。

セント・ジョンの楽曲は、マザー・アースはもちろんのこと、ジャニス・ジョプリン(「Bye, Bye Baby」や、ボズ・スキャッグス(「I’ll Forever Sing」)、ロッキー・エリクソン(「Right Track Now」)らがレコーディングしており、彼らから高く評価されていました。

2005年に「テキサス・ミュージックの殿堂」入りを果たしたセント・ジョンは、2006年からロッキー・エリクソンのバック・バンドだったジ・エイリアンズとライヴを行なうようになり、同年に初ソロ・アルバム『Right Track Now』をリリース、2015年には3枚目のソロ・アルバム『Women Rule』を発表し、2018年までライヴ活動を行なっていました。

安らかなる眠りをお祈りいたします。
Janis Joplin~ (early recording)
St. James Infirmary Blues
Mother Earth
Then I'll Be Moving On
Powell St. John
Right Track Now

オフィシャル・サイト「powellstjohn.com」より
Powell St. John and Charlie Prichard
On My Way To Houston

オフィシャル・サイト「powellstjohn.com」より
Powell St. John
『Right Track Now』

(Powell St John:2007)
Powell St. John 
『On My Way to Houston』

(Tompkins Square:2009)
この記事についてのコメントコメントを投稿

この記事へのコメントはまだありません

ぼくのアメリカ音楽漂流~鈴木カツ ライナーノーツ集

ぼくのアメリカ音楽漂流~鈴木カツ ライナーノーツ集

2,420円
ディスク・コレクション 女性シンガー・ソングライター

ディスク・コレクション 女性シンガー・ソングライター

2,530円
ディスク・コレクション ブルース・ロック

ディスク・コレクション ブルース・ロック

1,980円
アメリカン・ミュージック・トレイル~ロサンゼルスからシアトルまで

アメリカン・ミュージック・トレイル~ロサンゼルスからシアトルまで

2,420円

RELATED POSTS

関連記事

LATEST POSTS

最新記事

ページトップ