ジャズ・ハモンドB-3オルガンの名手、ドクター・ロニー・スミスが79歳で死去

スミスはニューヨーク州バッファローで生まれ、幼少期から母親の影響でゴスペルやジャズを聴き、様々な楽器をたしなんでいました。
60年代にハモンド・オルガンを贈られたことがキャリアへのきっかけとなり、ジョージ・ベンソンと定期的にコラボしたスミスは、1967年にバンド・リーダーとしてコロンビアからアルバムをリリースし、同年サックス奏者のルー・ドナルドソンと出会ったことを機に、バンド・リーダーとしてブルーノートと契約しました。

スミスは、ドナルドソン1967年のアルバム『Alligator Boogaloo』に参加したほか、1968年～1970年までにブルーノートから5枚のアルバムを発表し、その後ブルーノートを離籍してからは、マーヴィン・ゲイやエタ・ジェイムスをはじめとする様々なアーティストと活動していましたが、2016年にブルーノートへ復帰し、2017年にはNEAジャズ・マスター賞を受賞しました。

2月15日のMLCニュースでお伝えしたように、スミスは今年4月、ブルーノートの社長ドン・ウォズがプロデュースした最新アルバム『Breathe』をリリースしたばかりで、同作にはイギー・ポップとのコラボ曲がフィーチャーされていました。

スミスの訃報を受け、ドン・ウォズは次のように語っています。
「ドクターは、深くてファンキーなグルーヴと皮肉たっぷりな遊び心のある音楽の天才だった。彼の牽引力は、彼の温かい心に匹敵するほど素晴らしく、ブルーノートの誰からも愛された美しい人だった」

安らかなる眠りをお祈りいたします。