ザ・ビートのオリジナル・ドラマー、エヴェレット・モートンが71歳で死去

英2トーン・スカ・バンド、ザ・ビート(The Beat / The English Beat)のドラマーだったエヴェレット・モートン(Everett Morton)が10月8日、71歳で死去しました。

ザ・ビートがSNSで訃報を伝えていますが、死因は公表されていません。
「美しく才能豊かなエヴェレット・モートンの訃報をお知らせしなければならず、大きな悲しみに包まれています。ご家族は当然ながら深く悲しんでいますので、彼らのプライヴァシーを尊重してください」
西インド諸島のセントキッツ島で生まれたモートンは、10代で英バーミンガムに移住した後、ドラム・スクールに入学し、従兄弟のバンドで演奏し始めました。

モートンは1978年、デイヴ・ウェイクリング、デヴィッド・スティール、アンディ・コックス、サクサ、ランキン・ロジャーらとザ・ビートを結成し、1979年に2トーン・レコードからリリースしたファースト・シングル「Tears of a Clown / Ranking Full Stop」(前者はスモーキー・ロビンソンのカヴァー)が、UKシングル・チャートの第6位を記録しました。

独特のシンコペーションを効かせたモートンのドラミングにより、レゲエやスカ、モータウン、ラテン音楽の要素を取り入れたバンドは、独自レーベルのゴー・フィート(Go-Feet)を立ち上げ、1980年にデビュー・アルバム『Just Can’t Stop It』をリリースしました。

翌1981年にセカンド・アルバム『Wha’ppen?』を発表したバンドは、プリテンダーズやトーキング・ヘッズとUSツアーを行ない、続いて1982年にもサード・アルバム『Special Beat Service』を発表しましたが、バンドは同作を最後に解散しました。

ザ・ビートは、5年にわたる当初の活動期間において、デヴィッド・ボウイ、ザ・クラッシュ、ポリス、R.E.M.、ザ・スペシャルズともツアーを行ない、バンドのファン層はUKがメインでしたが、オーストラリアでも人気が高く、アメリカとカナダでは、アメリカのバンド、ザ・ビートとの混同を避けるため、ザ・イングリッシュ・ビートとして知られていました。

1983年にビートが解散した後、モートンとサクサは、ヴォーカリストのトニー・ビートとインターナショナル・ビート(International Beat)を結成し、1991年にランキン・ロジャーがプロデュースしたアルバム『The Hitting Line』をリリースしましたが、1992年に解散しました。
その後、モートンとロジャーは、2000年代中期にザ・ビートのUKヴァージョンとして再結集し、ロジャーが亡くなる2019年までパフォーマンスを続けていました。

安らかなる眠りをお祈りいたします。
The Beat - Tears Of A Clown
(Top Of The Pops 1979)
The Beat - Save It For Later
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