実験音楽の代表的作曲家、アルヴィン・ルシエが90歳で死去

商品詳細
Alvin Lucier
『Crossings / Septet / In Memoriam』


CD(1993/4/23)輸入盤
エクルペリメンタル・ミュージック(実験音楽)の作曲家、アルヴィン・ルシエが12月1日、コネチカット州ミドルタウンの自宅にて90歳で死去しました。家族が『ニューヨーク・タイムズ』紙に語ったところによると、ルシエは転倒した後、合併症により亡くなったそうです。

ルシエは、室内音響や脳波など予想外の音源や、様々な電気テクノロジーを使った概念的・空間的な前衛芸術作品と、音の振動現象に焦点をあてたインスタレーションで知られていました。
1931年にニューハンプシャー州で生まれたルシエは、エール大学とブランダイス大学で音楽理論と作曲を学んだ後、1960年にフルブライト奨学金でローマに渡り、実験音楽家のジョン・ケージや現代音楽ピアニストのデヴィッド・チューダー、振付師/ダンサーのマース・カニンガムらによるパフォーマンスに参加していました。

帰国後の1962年から1970年まで、ブランダイス大学でチャンバー合唱団の指揮を執り、その後はウェズリアン大学の音楽教授に就任。また1966年には、コンピューター音楽のパイオニア、作曲家のデヴィッド・バーマンやロバート・アシュリー、ゴードン・ムンマらと実験電子音響グループ「ソニック・アーツ・ユニオン」を創設し、1976年までメンバーとして活動していました。

ルシエが作曲/演奏した代表作の一つ、1969年の「I Am Sitting In A Room」は、部屋の中でルシエが読み上げるシンプルなフレーズが、再生と録音を何十回も繰り返す中で徐々に抽象化され、意味不明なノイズになって環境に溶け込んでいくような作品で、大きな影響を与えた同作は、最終的にニューヨークの現代美術館によって購入されました。

多くの作品を発表したルシエは今年2月、フランス人ピアニストのニコラス・ホーヴァスとコラボした新曲「Music for Piano XL」(邦題「ピアノと正弦波オシレーターのための音楽XL」)をリリースしたばかりでした。

安らかなる眠りをお祈りいたします。
Alvin Lucier -- I Am Sitting In A Room
Music for Piano with Slow Sweep Pure Wave Oscillators XL
Alvin Lucier on a Lifetime of Experiments | Red Bull Music Academy
商品詳細
Alvin Lucier
『Ricochet Lady』


Amazon Music・MP3(2019/1/11)¥2,000
CD(2019/1/18)輸入盤
商品情報
Alvin Lucier
『String Noise』


Amazon Music・MP3(2020/5/22)¥750
CD(2020/5/22)輸入盤
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