ジミー・ペイジやアラン・パーソンズ・プロジェクトのヴォーカリスト、ジョン・マイルズが72歳で死去

ジミー・ペイジやアラン・パーソンズ・プロジェクトのヴォーカルで知られ、1976年の「Music」が大ヒットした英ロック・ヴォーカリスト／ギタリスト／キーボーディストのジョン・マイルズ（John Miles）が12月5日、72歳で亡くなりました。

家族によると、マイルズは短い闘病生活の末に亡くなったそうで、マネージャーのクリフ・クーパーは次のように語っています。

「イギリスは、最も才能あるミュージシャンの一人を失いました。ジョンは家族に見守られながら、眠ったまま安らかに息を引き取りました。私はジョンのマネージャー、友人として50年以上の付き合いがあり、彼は親切で優しかっただけでなく、国際舞台で活躍する素晴らしいミュージシャン／ソングライターでした。この悲しみは、私たちが愛のために支払う代償です。彼の死は非常に惜しまれますが、彼の音楽は永遠に生き続けます」

イングランド北東部のジャローで生まれたマイルズは、学生時代からドラマーのポール・トンプソン（後のロキシー・ミュージック）らと地元バンドで活動し、続いてザ・ジョン・マイルズ・セットを結成した後、1971年からソロ・キャリアをスタートさせました。

1975年にUKレーベルのデッカと契約し、4枚のソロ・アルバムをリリースしましたが、最も成功したのは1976年のシングル「Music」で、同曲はUKチャートの第3位を記録しました。
同年には、アラン・パーソンズ・プロジェクト（APP）が発表したデビュー・アルバム『Tales of Mystery and Imagination』に参加し、2曲でリード・ヴォーカルを担当したほか、APPが1987年～1987年にリリースした３枚のアルバムにもフィーチャーされました。

1985年以降は、ベルギーやオランダ、ドイツ、アメリカなどで毎年開催されたコンサート・シリーズ「Night of the Proms」に出演し、2009年には同コンサートのアルバム『The Best of John Miles at the Night of the Proms』をリリースしています。

また、1987年からティナ・ターナーのツアーに参加したマイルズは、キーボード／ギター／サポート・ヴォーカルを担当し、ターナーのアルバムでも演奏していました。
1988年にはジミー・ペイジの初ソロ・アルバム『Outrider』に参加し、ペイジと共作した「Wasting My Time」と「Wanna Make Love」でリード・ヴォーカルを担当したほか、同アルバムのサポート・ツアーにも参加しました。

90年代には、APPの共同創始者、エリック・ウールフソン1990年のアルバム『Freudiana』1曲でリード・ヴォーカルにフィーチャーされ、ジョー・コッカー1992年のアルバム『Night Calls』では、ハモンド・オルガンを演奏していました。

その後、2002年にマイルズ初のDVD『John Miles – Live in Concert』をリリースし、2008年から2009年まで再びティナ・ターナーのツアーに参加、2017年には英『Prog』誌から功績を認められ、プログレッシヴ・ロック・アワーズの「Outstanding Musical Achievement」賞を受賞しています。

安らかなる眠りをお祈りいたします。