イル・ディーヴォのバリトン・シンガー、カルロス・マリンが53歳で死去

2004年にデビューした4人組の多国籍ヴォーカル・グループ、イル・ディーヴォ(Il Divo)でバリトン・パートを担当していたカルロス・マリン(Carlos Marin)が12月19日、新型コロナの合併症により53歳で他界しました。マリンは12月8日、UKツアー中に体調を崩し、マンチェスター・ロイヤル病院の集中治療室に入院していました。

イル・ディーヴォが、ツイッターで訃報を伝えています。
「我々の友人でパートナーのカルロス・マリンが亡くなり、沈痛な思いです。彼の死は、友人や家族、ファンの皆様から惜しまれることでしょう。我々4人は17年間、この素晴らしいイル・ディーヴォの旅を共にしてきました。カルロスのような声と精神の持ち主は、2度と現れないでしょう」
1968年に西ドイツで生まれ、スペインのマドリードで育ったマリンは、幼少期に音楽キャリアをスタートさせ、わずか8歳でデビュー・アルバム『The Little Caruso』をリリースしました。その後、マドリード音楽院でピアノとソルフェージュ(読譜の基礎訓練)を学び、偉大なオペラ歌手のアルフレード・クラウスやモンセラート・カバリェらからヴォーカル・レッスンを受けたマリンは、90年代からミュージカルやオペラで活躍していました。

その後、2003年にプロデューサーのサイモン・コーウェルが結成したイル・ディーヴォにデヴィッド・ミラー(米)、セバスチャン・イザンバール(仏)、ウルス・ブーラー(スイス)と加入し、2004年のデビュー・アルバム『Il Divo』は、初登場で全英チャートの第1位に輝き、全米チャートでは第4位を記録する大ヒットになりました。

イル・ディーヴォの曲には、英語で歌った「Mama」、スペイン語の「La vida sin amor」、イタリア語の「Senza Parole」、フランス語の「Le Temps des Cathedrales」、ラテン語の「Panis Angelicus」などの他、日本語で歌った「Furusato」もあり、2021年の最新アルバム『For Once in My Life』を含め、これまでに10枚のスタジオ・アルバムをリリースしました。

デビュー以来、彼らのアルバムは世界中で3,000万枚以上のセールスを記録し、最初のアルバム4枚のワールド・ツアーだけで、200万枚以上のコンサート・チケットを売り上げています。

マリンの訃報を受け、プロデューサーのサイモン・コーウェルは次のようにコメントしています。
「今の気持ちを言葉にするのは、本当に難しい。カルロス・マリンが亡くなり、精神的に打ちのめされている。彼は人生とパフォーマンスを愛し、結成初日からグループを支えてくれたファンにいつも心から感謝していた」

安らかなる眠りをお祈りいたします。
Live Performance of 'Memory' in Tokyo
IL DIVO - Mama (Live In London 2011)

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