第64回グラミー賞、受賞作品とアーティスト発表。フー・ファイターズが3冠に

世界で最も権威ある音楽賞の一つ、米レコーディング・アカデミーが主催する第64回グラミー賞の授賞式が4月3日、ラスヴェガスのMGMグランド・ホテルで開催されました。

ノミネート作品／アーティストについては、昨年11月24日のMLCニュースでご紹介しましたが、フー・ファイターズのアルバム『Medicine At Midnight』が「最優秀ロック・アルバム賞」を受賞したほか、同アルバムの収録曲「Waiting On A War」（2021年1月21日MLCニュース）が「最優秀ロック・ソング賞」に、「Making A Fire」（2021年2月5日MLCニュース）が「最優秀ロック・パフォーマンス賞」に輝きました。

また、式典のオープニングで「777」のパフォーマンスを披露したシルク・ソニックは、デビュー・シングル「Leave the Door Open」が「最優秀レコード賞」に輝きました。

ジョニ・ミッチェルは、アルバム『Joni Mitchell Archives – Vol. 1 :  The Early Years （1963-1967）』（2020年10月16日MLCニュース）が「最優秀ヒストリカル・アルバム賞」を受賞、4月1日のトリビュート・コンサートに続き授賞式に出席したミッチェルは、会場からスタンディング・オベーションを受けました。

ジョージ・ハリスンは、『All Things Must Pass: 50th Anniversary Edition』（2021年6月11日MLCニュース参照）が「最優秀ボックス／スペシャル・リミテッド・エディション賞」を受賞し、ジョージの妻オリヴィア・ハリスンは、スピーチで次のように語りました。

「ジョージは58年前、ビートルズが “最優秀新人賞” に輝いた時に初めてグラミー賞を受賞しましたが、今回の賞はあなたのものです。希望と思いやり、そして癒しとロックンロールに満ちたこの音楽は、あなたのためにここにあります」

このほか、MLCニュースの常連では、トニー・ベネット＆レディー・ガガの『Love For Sale』（2021年8月5日MLCニュース）が「最優秀トラディショナル・ポップ・ヴォーカル・アルバム賞」と「ベスト・エンジニアード・アルバム賞（非クラシック）」を、セイント・ヴィンセントの『Daddy’s Home』（2021年4月5日MLCニュース）が「最優秀オルタナティヴ・ミュージック・アルバム賞」を受賞し、ロス・ロボスのカヴァー・アルバム『Native Sons』（2021年5月7日MLCニュース）が「最優秀アメリカーナ・アルバム賞」に、ポリスのドラマー、スチュワート・コープランドのアルバム『Divine Tides』が「最優秀ニュー・エイジ・アルバム賞」に輝いています。

これ以外の主要な受賞としては、R&B系ではジョン・バティステが「アルバム・オブ・ザ・イヤー」含む5部門受賞（詳細は明日お伝えします）、CeCeワイナンスがゴスペル関連で3部門受賞、「ベスト・ミュージック・フィルム」にザ・ルーツのクエストラヴが監督を務めた音楽ドキュメンタリー『サマー・オブ・ソウル（あるいは、革命がテレビ放映されなかった時）』（2021年2月4日MLCニュース）、「最優秀サラウンド・サウンド・アルバム賞（Best Immersive Audio Album）」でアリシア・キーズの『Alicia』が受賞。
 

ジャズ関連では故チック・コリアの作品が複数、「最優秀インプロバイズド・ジャズ・ソロ賞（Best Improvised Jazz Solo）」に『Humpty Dumpty（Set 2）』が、ベスト・ラテン・ジャズ・アルバム賞にイリアーヌ・イリアス、チューチョ・ヴァルデスとの『Mirror Mirror』でそれぞれ受賞。最優秀楽器作曲賞（Best Instrumental Composition）には故ライル・メイズの遺作『Eberhard』が。ワールド・ミュージック関連では「最優秀ワールド・ミュージック・アルバム賞」にアンジェリーク・キジョーの『Mother Nature』（2021年5月25日MLCニュース）が受賞しています。