モータウン初のヒットメーカー、バレット・ストロングが81歳で死去

モータウン初の大ヒット曲「Money(That’s What I Want)」で知られるシンガー/ソングライターのバレット・ストロング(Barrett Strong)が1月29日、81歳で死去しました。

モータウン・ミュージアムが訃報を伝えており、モータウンの創始者ベリー・ゴーディは次の声明を発表しています。
「モータウン初期のアーティストの一人で、モータウン初の大ヒット曲を歌ったバレット・ストロングの訃報を聞き、悲しんでいます。バレットは偉大なシンガーでピアノ奏者だっただけでなく、作曲パートナーのノーマン・ホイットフィールドと共に、主にテンプテーションズの素晴らしい曲を生み出しました。彼らのヒット曲は革新的なサウンドで、“Cloud Nine” や、今でも意義のある “Ball of Confusion(That’s What the World is Today)” のように、時代の精神を捉えていました」
1941年にミシシッピ州ウェストポイントで生まれたストロングは、幼少期にデトロイトへ移り、独学でミュージシャンになった後、姉妹らとゴスペル・グループを結成しました。その後、当時のタムラ・レコードと最初に契約したストロングは、1959年に「Money(That’s What I Want)」をリリースし、100万枚以上を売り上げた同曲は、後にビートルズやローリング・ストーンズ、レッド・ツェッペリンらがカヴァーしていました。
60年代に入り、プロデューサーのノーマン・ホイットフィールドとチームを組んだストロングは、モータウンの主力ソングライターになり、マーヴィン・ゲイの「I Heard It Through the Grapevine」、ポール・ヤングもカヴァーした「Wherever I Lay My Hat(That’s My Home)」や、エドウィン・スターの「War」、テンプテーションズの「Psychedelic Shack」「Cloud Nine」「Ball of Confusion (That’s What the World Is Today)」「Just My Imagination(Running Away with Me)」「Papa Was a Rollin’ Stone」などの大ヒット曲を手掛け、1973年に後者の曲で「グラミー賞最優秀R&Bソング賞」を受賞しました。

しかしながらストロングは1972年、ロサンゼルスに移転したモータウンを去り、デトロイトで歌手としてのキャリアを再開させ、1975年の初ソロ・アルバム『Stronghold』から2008年の『Stronghold II』に至るまで、4枚のアルバムをリリースしました。

なお、ストロングは2004年、「ソングライターの殿堂」入りを果たしています。

安らかなる眠りをお祈りいたします。
商品詳細
Barrett Strong
『Money & Other Big Hits』


Amazon Music・MP3(OCT 01 2014)¥900
CD(2017/9/22)輸入盤
商品詳細
バレット・ストロング
『Stronghold II』


Amazon Music・MP3(JAN 01 2008)¥1,600
この記事についてのコメントコメントを投稿

この記事へのコメントはまだありません

ディスク・コレクション グルーヴィ・ソウル

1,980円
スタックス・レコード物語 Soulsville U.S.A.

スタックス・レコード物語 Soulsville U.S.A.

3,520円
スウィート・ソウル・ミュージック──リズム・アンド・ブルースと南部の自由への夢

スウィート・ソウル・ミュージック──リズム・アンド・ブルースと南部の自由への夢

3,520円
魔法の音楽 アメリカン・ポップス黄金時代とその舞台裏

魔法の音楽 アメリカン・ポップス黄金時代とその舞台裏

3,080円

RELATED POSTS

関連記事

LATEST POSTS

最新記事

ページトップ