米ギタリスト/マルチプレーヤーのデヴィッド・リンドレーが78歳で死去

ジャクソン・ブラウンなど多数の大物ミュージシャンと共演したギタリスト/マルチプレーヤーのデヴィッド・リンドレー(David Lindley)が3月3日、78歳で死去しました。

多くの知り合いがSNSで訃報を伝えており、家族は昨年末、リンドレーが2020年に新型コロナに感染した後、腎臓病や肺炎、インフルエンザで入退院を繰り返していたことを発表し、彼の医療費をサポートする募金活動が始まったばかりでした。

リンドレーは1944年にカリフォルニア州サンマリノで生まれ、子供時代からバンジョー、フィドル、ウクレレ、ヴァイオリンなどを弾き始め、10代後半で、トパンガ・キャニオン・バンジョー&フィドル・コンテストで5回優勝しました。

1967年には、サイケデリック・フォーク・バンドのカレイドスコープを結成し、解散後の1971年~1981年まで、ジャクソン・ブラウンのバンドに在籍しました。ブラウンのバンドでは、ラップ・スティール・ギターやフィドルを演奏し、1973年のアルバム『For Everyman』から1980年の『Hold Out』まで5作に参加。1977年のツアーでは、「Stay」のファルセットも担当し、同曲はブラウンのライヴ・アルバム『Running On Empty』に収録されました。

また、1979年から旧友のライ・クーダーと仕事をするようになり、クーダーの複数のアルバムやワールド・ツアーに参加したほか、70年代にはクロスビー&ナッシュやリンダ・ロンシュタット、ロッド・スチュワート、ジェイムス・テイラーともツアーやレコーディングを行ないました。

1981年には、自身のバンド、エル・ラーヨ・エキス(El Rayo-X)を結成し、ジャクソン・ブラウンがプロデュースしたデビュー・アルバムを発表。1989年にバンドのラスト・コンサートを行なった後、セッション・ミュージシャンとして売れっ子だったリンドレーは、ボブ・ディラン、ドリー・パートン、ブルース・スプリングスティーン、ジョー・ウォルシュらと共演していました。

2006年には、ベン・ハーパーのアルバム『Both Sides of the Gun』でタンブーラを演奏したほか、ジャクソン・ブラウンのスペイン・ツアーに参加、このスペイン・ツアーを収録したジャクソンのライヴ・アルバム『Love Is Strange:En Vivo Con Tino』が2010年にリリースされました。同作は、2011年にインディペンデント・ミュージック・アワーズの「ライヴ・パフォーマンス・アルバム賞」を受賞し、グラミー賞の「最優秀コンテンポラリー・フォーク・アルバム」にノミネートされています。

安らかなる眠りをお祈りいたします。
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