フォークのアイコン、ゴードン・ライトフット（Gordon Lightfoot）が5月1日、84歳で死去しました。

ライトフットは先月、健康問題のため今年のツアーをキャンセルしており、彼のFBに掲載された訃報によると、ゴードンは老衰のためトロントの病院で亡くなったそうです。

1938年にオンタリオ州オリリアで生まれたライトフットは、10代でピアノとドラム、ギターを独学し、1958年にハリウッドの音楽大学でジャズの作曲とオーケストレーションを学んだ後、1960年にカナダに戻りました。

60年代半ば、トロントのフォーク・シーンでシンガー／ソングライターとして名声を築いたライトフットは、ディランのマネージャーだったアルバート・グロスマンと契約を結び、1966年にデビュー・アルバム『Lightfoot!』をリリースした後、1970年のシングル「If You Could Read My Mind」が、カナダ・チャートで第1位となる初ヒットになりました。

デビュー・アルバム『Lightfoot!』に収録された「Early Mornin’ Rain」は、ボブ・ディラン、ピーター・ポール＆マリー、ポール・ウェラーらにカヴァーされ、「For Lovin’ Me」「Ribbon of Darkness」はクリスタル・ゲイルらがカヴァー、1970年の「If You Could Read My Mind」は、デュラン・デュラン1982年「Save a Prayer」のコーラスのベースになっています。

また、1974年のシングル「Sundown」は、アメリカとカナダの両チャートでNo.1ヒットになり、1976年の「The Wreck of the Edmund Fitzgerald」もアメリカで第2位、カナダで1位を記録しました。

その後、80年代～90年代に6枚のアルバムをリリースしたライトフットは、1986年に「カナダ音楽の殿堂」、2001年に「カナディアン・カントリー音楽の殿堂」入りを果たしたものの、2002年に腹部大動脈瘤の緊急手術を受け、6週間にわたり昏睡状態になったこともありました。