ブロンディのヒット曲「Hanging on the Telephone」の作者、ザ・ナーヴスのジャック・リーが71歳で死去

70年代の米パワー・ポップ・トリオ、ザ・ナーヴス(The Nerves)のギタリストで、シンガー/ソングライターのジャック・リー(Jack Lee)が5月26日、カリフォルニア州サンタモニカにて、71歳で死去しました。
『Jack Lee's Greatest Hits Vol. 1』
(Maiden America:1981)
『Jack Lee』
(Lolita:1985)
リーは、ブロンディがカヴァーした1978年のヒット曲「Hanging on the Telephone」の作者として知られていました。

家族が訃報を伝えており、リーは3年間、結腸ガンを患っていたものの、亡くなるまで自分の音楽を諦めず、いつも傍らにギターを置いていたそうです。
リーは、1952年にアラスカで生まれ、15歳でサンタモニカに移り、19歳の時にサンフランシスコに移住しました。その後、ストリート・ミュージシャンのピーター・ケイスと出会ったリーは、ドラマーのポール・コリンズを加え、自身がヴォーカルとギター、ケイスがベースを担当し、1974年にザ・ナーヴスを結成しました。

バンドは1976年、リーが書いた「Hanging on the Telephone」と「Give Me Some Time」を含む4曲入りのデビューEP「The Nerves」をリリースし、翌年ロサンゼルスへ移り、ハリウッドでショウを行なった後、USツアーも行ないましたが、1978年に解散しました。

The Nerves『Jack Lee, Paul Collins, Peter Case 』(Offence Records:1986)
LPを残さず解散したザ・ナーヴスの、後にリリースされた編集盤。

しかしながら、リーの「Hanging on the Telephone」を耳にしたブロンディのデボラ・ハリーが、同曲を録音したいという意向を示し、結果的にブロンディのカヴァー・ヴァージョンが1978年のアルバム『Parallel Lines』(邦題『恋の平行線』)に収録され、UKチャートで5位を記録する大ヒット曲になりました。また同アルバムには、リーが書いた「Will Anything Happen?」(「どうなるかしら?」)という曲も収録されており、国際的な大ヒット曲「Heart of Glass」を生み出したアルバムは、USチャートで第6位、UKチャートで第1位に輝きました。

その後のリーは、「Hanging on the Telephone」以上のヒット曲には恵まれませんでしたが、スージー・クアトロの「You Are My Lover」や、ポール・ヤングの「Come Back and Stay」を書き、ナーヴス解散後に2枚のソロ・アルバム『Jack Lee’s Greatest Hits, Vol. 1』(1981年)と、『Jack Lee』(1985年)をリリースしていました。
安らかなる眠りをお祈りいたします。
商品詳細
ブロンディ
『軌跡!ザ・ベスト・オブ・ブロンディ』


Amazon Music・MP3(OCT 31 1981)¥2,100
CD(1996/7/24)¥1,631

商品詳細
スージー・クアトロ
『Suzi... and Other Four Letter Words(2017 Remaster)』


Amazon Music・MP3(APR 05 1979)¥1,500

商品情報
ポール・ヤング
『No Parlez』


Amazon Music・MP3( JUL 22 1983)¥2,700

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