60年代のヒットメーカー、ソングライターのボブ・フェルドマンが83歳で死去

60年代のヒット曲「My Boyfriend’s Back」や「I Want Candy」「Sorrow」を共作したソングライター/レコード・プロデューサーのボブ・フェルドマン(Bob Feldman:ジャケ写中央)が8月23日、83歳で死去しました。

長年フェルドマンのコラボレーターだったリチャード・ゴッテラーが、『ビルボード』誌に声明を発表しています。

「私の友人で伝説的なソングライティング・パートナーだったボブ・フェルドマンが他界したことを、深い悲しみと共にお知らせします。チームとしての私たちは、60年代のブリル・ビルディング時代まで遡り、「My Boyfriend’s Back」や「I Want Candy」「Hang on Sloopy」「Sorrow」などの名曲を書き、プロデュースしました。「Sorrow」は、最終的にデヴィッド・ボウイがレコーディングし、永遠のヒット曲になりました。また私たちは、ザ・ストレンジラヴズ(The Strangeloves)と名乗るオーストラリアのバンドでもありました。

私たちは若く、経験不足でしたが、自分たちの曲のデモを作ることでプロデュースの方法を学び、それにより、それぞれが別々の道を歩んだ後も、音楽界で継続的に活動することになりました。私たちは60年経った今でも友人であり、当時立ち上げた会社のパートナーでした」

1940年にNYのブルックリンで生まれたフェルドマンは、学生時代から後のスターたちと接点があり、ニール・セダカは高校の同級生で、ニール・ダイアモンドやバーブラ・ストライサンドとは、オールシティ合唱団で一緒に歌っていました。

その後、フェルドマンは隣人のジェリー・ゴールドスタインと曲のアイディアでコラボするようになり、1962年にゴッテラーが加わりました。ソングライター・トリオとして活動し始めた彼らは、「My Boyfriend’s Back」を共作し、1963年にエンジェルスがリリースしたヴァージョンが、全米シングル・チャートで3週間にわたり第1位を記録する大ヒットになりました。

また3人は、翌1964年にオーストラリア人を装ったザ・ストレンジラヴズを結成し、1965年のデビュー・アルバム『I Want Candy』から、タイトル曲や「Night Time」がヒットしました。このバンドは短命でしたが、3人が1964年に共作した「Hang On Sloopy」と1965年の「Sorrow」は、1965年にザ・マッコイズがリリースしたヴァージョンがヒットし、その後1973年にデヴィッド・ボウイがカヴァーした「Sorrow」は、世界的な大ヒットになりました。

なお、ストレンジラヴズのヒット曲「I Want Candy」は、1982年に英ニュー・ウェイヴ・バンドのバウ・ワウ・ワウがカヴァーし、UKで再びヒットしていました。

安らかなる眠りをお祈りいたします。

商品詳細
The Strangeloves
『I Want Candy』


Amazon Music・MP3(JUN 06 1995)¥1,800
CD(1995/6/6)¥2,006
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