ラズベリーズのフロントマン、ソロでも活躍したエリック・カルメンが74歳で死去

1980年1月、大阪・住吉神社


70年代ポップ・ロック・バンド、ラズベリーズ(Raspberries)のフロントマンを務め、1975年のソロ・ヒット曲「All by Myself」で知られるエリック・カルメン(Eric Carmen)が3月9日、74歳で死去しました。

妻のエイミーがSNSで訃報を伝えており、カルメンは就寝中に息を引き取ったそうですが、死因は発表されていません。

エリック・カルメン公式サイト
1949年にオハイオ州クリーヴランドで生まれたカルメンは、幼少期からピアノとヴァイオリンを習い、独学でギターを習得し、大学時代から地元バンドで演奏していました。

1970年、カルメンはウォーリー・ブライソン、ジョン・アレクシス、ジム・ボンファンティとラズベリーズを結成し、カルメンはリズム・ギター、ピアノ、ヴォーカルのみならず、バンドの主要なソングライターも務め、1972年のデビュー・アルバム『Raspberries』から、カルメンが書いた「Go All the Way」がバンド最大のヒット曲になりました。

続いて、同年セカンド・アルバム『Fresh』をリリースしたバンドは、1973年にサード・アルバム『Side 3』、1974年に『Starting Over』を発表し、これらのアルバムから「I Wanna Be With You」や「Let’s Pretend」「Tonight」「Overnight Sensation(Hit Record)」などがチャート入りを果たしましたが、バンドは1975年に解散しました。

その後、ソロに転向したカルメンは、1975年にソロ・デビュー・アルバム『Eric Carmen』を発表。同作から「All by Myself」と「Never Gonna Fall in Love Again」が大ヒットし、前者の曲は、USビルボード・チャートの第2位に輝き、全世界で100万枚以上を売り上げました。同曲は、セリーヌ・ディオンが1996年にカヴァーし、こちらのヴァージョンも大ヒットしています。

カルメンは2000年の『I Was Born to Love You』に至るまで、6枚のソロ・アルバムをリリースし、12曲以上のソロ・シングルがビルボード・チャートにランクインしました。そのうち、1987年の「Hungry Eyes」は、同年の青春恋愛映画『Dirty Dancing』(邦題『ダーティ・ダンシング』)のサントラ・アルバムにフィーチャーされ、USチャートで4位を記録しています。

なお、カルメンの訃報を受け、KISSのポール・スタンレーが追悼メッセージを発表しました。
「とんでもないニュースだ。エリック・カルメンが亡くなった。“All By Myself” などのラジオ・ヒットを書いたことで多くの人に知られているが、エリックは根っからのロッカーだった。彼の声には、マッカートニーとスティーヴ・マリオットの要素があった。ラズベリーズは俺たちとショウをやった。素晴らしいバンドのライヴで、俺は彼らのレコードが大好きだった」

安らかなる眠りをお祈りいたします。
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