ブルース・イメージのフロントマン、マイク・ピネラが76歳で死去

米ロック・バンド、ブルース・イメージ（Blues Image）のフロントマンを務め、バンド1970年の大ヒット曲「Ride Captain Ride」を共作したシンガー／ソングライター／ギタリスト／プロデューサーのマイク・ピネラ（Mike Pinera）が11月20日、フロリダ州タンパの自宅にて、肝不全のため76歳で死去しました。

地元のニュース・ウェブサイト「セント・ピート・カタリスト」が訃報を伝えています。

1948年にタンパで生まれたピネラは、1966年に高校時代の同級生らとブルース・イメージを結成し、1968年からマイアミのコンサート会場「Thee Image」でハウスバンドを務めた後、ロサンゼルスに移り、1969年にデビュー・アルバム『Blues Image』をリリースしました。

バンドは同年、レッド・ツェッペリンの前座としてツアーに参加し、翌1970年に発表したセカンド・アルバム『Open』から、ピネラがリード・ヴォーカルとギター・ソロを担当した「Ride Captain Ride」がチャートの4位を記録する大ヒットになりました。しかしながら、ピネラは同曲がヒットする前にバンドを脱退し、1969年の秋にアイアン・バタフライに加入しました。

当時のアイアン・バタフライは、すでに代表的ヒット曲「In-a-Gadda-Da-Vida」で話題を呼んでおり、1970年のアルバム『Metamorphosis』（邦題『変身』）から参加したピネラは、1972年まで在籍し、その後70年後半から90年代にかけて、バンド・メンバーが再結成するたびに定期的にバンドに復帰していました。

また、ピネラは1972年、ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスのドラマーだったミッチ・ミッチェルとロック・バンドのラマタム（Ramatam）を結成し、同年デビュー・アルバム『Ramatam』をリリースしましたが、1973年のセカンド・アルバムを発表する前に脱退しました。

その後、1973年にニュー・カクタス・バンドに加入したピネラは、『Son of Cactus』を残して脱退、1975年に自らのバンド、ジー・イメージを結成し２枚のアルバム『Thee Image』『Inside the Triangle』を制作しました。その後バンドを解散させ1977年に初ソロ・アルバム『Isla』、1979年にセカンド・ソロ・アルバム『Forever』を発表し、後者のアルバムから「Goodnight My Love」がヒットしました。

なお、ピネラは70年代後半から80年代初頭まで、アリス・クーパーのバンドにも在籍し、クーパー1981年のアルバム「Special Forces」に参加していました。彼はハード・ロックの領域での活動が主でしたが、曲作りの巧さには定評があり、フックのあるメロディを作る才能に長けていました。

安らかなる眠りをお祈りいたします。