ブルーワー&シップレイの片割れ、マイケル・ブルーワーが80歳で死去

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左からマイケル・ブルーワー、トム・シップレイ。

1971年のヒット曲「One Toke Over the Line」で知られる米フォーク・ロック・デュオ、ブルーワー&シップレイ(Brewer & Shipley)のマイケル・ブルーワー(Michael Brewer)が12月17日、ミズーリ州の自宅にて80歳で死去しました。

65年来の友人で60年以上相方を務めたトム・シップレイがSNSで訃報を伝えており、シップレイはブルーワーが亡くなる3日前、ミズーリ州ブランソンの病院でブルーワーを見舞ったばかりでした。

「土曜日に病院で会った時、彼は自宅に帰りたいと言い、衰弱しきっていた。彼は日曜日に自宅に戻り、妻のスカーレットが今朝、彼が亡くなったと電話で伝えてきた。今夜はマイケルに乾杯し、これまでの年月、道のり、全ての歌、そして僕らが演奏を捧げた天国の観客全員を偲ぶことにする。友よ、神と共に歩んでくれ。あの世で逢おう」
ブルーワーは1944年にオクラホマシティで生まれ、高校時代にネイティヴ・アメリカンのジェシ・エド・デイヴィス(後にタジ・マハール、エリック・クラプトン、ジョン・レノンらと共演)とロックンロール・バンドで演奏していました。

高校卒業後、1966年初頭にLAでシンガー/ソングライターのトム・マスティンとマスティン&ブルーワーを結成し、同年の春、ザ・バーズやバッファロー・スプリングフィールドの前座を務め、1968年に旧友のトム・シップレイとブルーワー&シップレイを結成しました。

ブルーワー&シップレイは、複雑なギターワークとヴォーカル・ハーモニー、ヴェトナム戦争など社会情勢を意識した歌詞で知られ、1970年のサード・アルバム『Tarkio』からリリースしたシングル「One Toke Over the Line」がトップ10ヒットになり、TV番組でパフォーマンスも披露していました。

また、同アルバムに収録された「Tarkio Road」や、1971年の「Shake Off the Demon」もチャート入りを果たし、スティーヴン・スティルやブルース・スプリングスティーン、ブラック・サバス、グレイトフル・デッドのジェリー・ガルシアらと共演しました。

二人はデュオとして、またソロとしても活動を続け、ダン・フォーゲルバーグ1981年のアルバム『The Innocent Age』にヴォーカル・ハーモニーで参加したブルーワーは、2年後の1983年、ダン・フォーゲルバーグがプロデュースしたLP『Beauty Lies』をリリースしました。

その後、1989年からライヴと共作活動を再開させた二人は、1993年と1997年に2枚のアルバム『Shanghai』と『Heartland』をリリースし、2011年には、ミズーリ州でアルバム『Tarkio』の40周年を記念したアコースティック・ライヴを開催しました。

なお、2021年4月、ブルーワー&シップレイのドキュメンタリー『One Toke Over the Line...Still Smokin’』が、ビデオ・オン・デマンドでリリースされています。

安らかなる眠りをお祈りいたします。
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