映画界の鬼才、デヴィッド・リンチ監督が78歳で死去

型破りな作風で知られる映画監督で、ヴィジュアル・アーティスト/ミュージシャン/俳優でもあったデヴィッド・リンチ(David Lynch)が1月15日、78歳で死去しました。

家族がSNSで訃報を伝えており、死因は発表されていませんが、愛煙家だったリンチは2020年から肺気腫を患い、常に酸素ボンベが必要になったため、思うように外出することが出来なくなったと語っていました。
リンチは1946年にモンタナ州ミズーラで生まれ、幼少期に家族とアイダホ、ノースカロライナ、ワシントン、ヴァージニアを転々とし、最終的にワシントンD.C.のコーコラン芸術デザイン学校とボストン美術館付属の美術学校で絵画を学びました。

60年代後半から短編映画の制作を始めたリンチは、1977年に初の長編映画『Eraserhead』を手掛け、1980年に監督した映画『The Elephant Man』が、アカデミー賞の8部門にノミネートされました。

1984年のSF映画『Dune』(邦題『デューン/砂の惑星』)、1986年の『Blue Velvet』、1990年の『Wild at Heart』などを手掛けた後、1990年に監督/脚本を担当したTVシリーズ『Twin Peaks』が大ヒットとなり、放送終了後の1992年には、リンチ監督の映画『Twin Peaks:Fire Walk with Me』(邦題『ツイン・ピークス/ローラ・パーマー最期の7日間』)が公開され、デヴィッド・ボウイがFBI捜査官の役で出演していました。

その後、『Twin Peaks』は2017年にTVシリーズ『Twin Peaks:The Return』(シーズン3)として復活し、同作は2010年代で最も高く評価されたTV番組の一つになりました。
またリンチは、1990年の映画『Wild at Heart』にフィーチャーされたクリス・アイザックの「Wicked Game」や、モービーの「Shot in the Back of the Head」、ナイン・インチ・ネイルズの「Came Back Haunted」、ドノヴァンの「I Am the Shaman」などのミュージック・ビデオの監督も手掛けたほか、ミュージシャンとしても活動し、歌詞を提供したジュリー・クルーズ1989年のデビュー・アルバムや、ジョスリン・モンゴメリー1998年のアルバムをプロデュースした後、2001年にジョン・ネフとのコラボ・アルバム『BlueBOB』を発表しました。


その後、2011年にリリースした初ソロ・アルバム『Crazy Clown Time』から2013年のサード・アルバム『The Big Dream』を含め、最後の作品となった2024年のクリスタベルとのコラボ・アルバム『Cellophane Memories』(2024年6月12日MLCニュース参照)に至るまで、多数のアルバムやシングルをリリースしていました。

リンチの訃報を受け、『ツイン・ピークス』『デューン』『ブルーベルヴェット』で主役を務めたカイル・マクラクランをはじめ、リンゴ・スター、スティング、TOTO、クリスタベル、クエストラヴ、スマッシング・パンプキンズのビリー・コーガンなど、多数のアーティストが追悼メッセージを発表しています。

安らかなる眠りをお祈りいたします。

商品情報
Chrystabell & David Lynch
『Cellophane Memories』


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